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優勝した寺田千恵のエンジンは2連対率26%の低調機。およそ11ヶ月も使ってきたエンジンだし、簡単には動かないだろうと思った。当然、ボートレースダービーで活躍したエンジンが幅を利かすものだと思っていた。しかし、終わってみればダービーで活躍したエンジンで優出したのは松本晶恵の9号機のみ。それも、9号機は断トツのエース機、松本の実力を考えれば優出して当然だった。いいエンジンが動く訳ではない、それが女子レースの難しいところかもしれない。
寺田は「最初から動いてました。行き足がいいエンジンだから、Sが決めやすかった」。しかし、地元記者から言わせてもらえば、寺田の28号機は動くはずのないエンジン。伸びで半分ぐらいやられる認識だった。それが、寺田が少し手を加えれば、こうも変わってしまうのだ。「ここ4節、ずっと同じ形のペラでいってる。これが今の自分にピッタリなんだと思う。あとは温水パイプがついてなかったのが今節の勝因。温水パイプがついていたらまた違った結果になっていたと思う」。その時の季節、他にも様々な条件に合わせる寺田の調整力は本当にすごい。「これはニューバージョンなので、これでレディースチャレンジカップにもいけたらいい」。好調な選手にはそれなりの要因がある。それを見出すこともボートレースの楽しさなのかもしれない。
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