
多摩川
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例年、確固たるエース機というモノが存在しないことが多い当地。しかし、今年は11節使用して10優出3Vのモンスターマシン22号機が存在。やはり近江翔吾のV勝因は、まずはその22号機を引き当てたことでもあるだろう。シリーズ中に、近江と対戦した佐藤航は「近江さんのモーターがフェラーリとして、僕のは原チャかチャリンコですね」と苦笑いしながらその機力差を語ってくれている。羽野直也、上條暢嵩、仲谷颯仁、関浩哉らSGランナークラスたちが、台風の影響で気圧に気温ところころ変わる気象条件で足がバチッとは整わず。近江も初日の9Rで6着に敗れ、初日時点ではそこまで抜けた気配という印象ではなかった。ただ、2日目にやや攻め足を意識した調整でペラを叩き、ここで機の底力がモノを言いだした。「こういう力のあるモーターは気圧が低かったり、条件が悪い時に強い」と、そう信じて加えた調整がヒット。ここから快進撃が始まる。まくり、まくり、差し、逃げで4連勝と白星を積み重ねて予選3日目7位から逆転トップで予選突破に成功。これで、初日6着はポイント的には完全に帳消し。準優も文句なしの逃走劇でファイナルへと進出した。
優勝戦は5枠上條も動きを見せることがなく枠なりの3対3。近江は1枠インからしっかり自らの足場でスタート。その仕掛けもコンマ05で文句なし。力強い行き足でスリット後にのぞくと、そのまま1Mを先取りして先制ターンに成功。1番差しの中村日向は、なかなかの角度の初動だったが、ターンが浮いて流れ万事休す。外枠勢も攻め切れずの内容。近江の逃げかと思われたが、二番差しの末永和也が道中鋭角ターンでガンガン追い上げてくる。かなり肉薄したが、最終マークの攻防で末永が無念の振り込みをして後退。ここでようやく、近江のGI初優勝が確定した。最終ターンで振り込んだ末永に、後続していた羽野が接触し、着位は乱れる。レースは3連単1-5-6で3,790円の16番人気。ひと波乱を交えての決着となった。
勝った近江はデビューが2010/09/18。約12年目での嬉しいGI初制覇。通算では13回目の優勝となった。
優勝者コメント・近江翔吾
「優勝は凄くうれしいですね。1Mはターンで浮いてしまって…。勝てたのはエンジンのお陰ですね。行き足~出足、そこに関しては節イチだったし、エース機と言えるモーターだったと思いますよ。(およそ12年でのGI優勝については?)時間はかかった方かと思います。自分はA1になるのも結構時間はかかったので。(賞金ランク44位になりましたが、年末のGPシリーズは意識を?)SGの権利を取るためにずっとやってきました。圏内にいるなら、出られるように積み重ねていきたいですね。このあとの11月には地元の記念があるし、一走一走頑張ってリズムを上げて行きたいですね」
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