児島

一番うれしい日になった田中信一郎/児島モーターボート大賞

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〈初日〉

オープニングの1Rは三浦敬太のまくりで開幕。まくりやまくり差しでの好配当も飛び出したが、メインの12R1stドリームは2連単、3連単とも一番人気の3ケタ配当で決着。全艇がゼロ台Sを放ち、1コースの山口達也が逃げて白星を飾った。2コースの田中信一郎が差して2着、3コースから外マイ、1周2Mで差し返した森高一真が3着に続いた。ドリーム組以外では、今年当地で2優出の鈴谷一平が4Rでまくり差し1着。菅章哉は6R、スローの4コースからまくり差しで白星。エース58号機を引き当て、注目を集めた定松勇樹は8Rでイン速攻を決めた。ただ一人まくりで勝ち星を挙げたのは1Rを制した三浦で後半8Rもまくって出て2着。誕生日の30日に逃げて白星を挙げた中田達也が1、2着。2日目ドリーム組では笠原亮が2、2着にまとめた。

〈2日目〉

2日目はさらに好配当が続出し、12R中7Rが3連単万舟券。決まり手は逃げが4回、まくり差しが4回、差しが3回。まくりは6Rの興津藍一人だけだった。得点上位にはキッチリ逃げで白星を挙げているメンバーがつけ、1走目に逃げた中田が1、2、1着。初日はまくり、2日目に逃げた三浦が1、2、1着でトップタイ。3位タイは2走目に逃げ、3走目は3カドから差した村松修二と、2日目2コース差しで2勝目を挙げた木下翔太。初日インから2着の河野大は2日目3コースからまくり差しで勝利。田中は堅実なさばきで2、2、3着にまとめた。初日4、5着の丸岡正典はドリーム2ndで逃げ切り1着。初日2、2着の笠原はドリーム戦4着。好素性機を手にした佐竹太一篠原晟弥は8RでFを切り戦線を離脱した。

〈3日目〉

3日目終了時の得点率トップは5戦3勝の三浦。3日目前半は5コースから豪快にまくって2勝目をマーク。今節のコンセプトにふさわしい走りでシリーズをリードしている。2位タイの和田兼輔は3日目逃げて2勝目。田中は12Rで逃げ切り5走目にしてシリーズ初勝利を飾った。序盤1、2、1着の中田は6枠の3日目6着となり4位。5位タイに村松、岡村仁、河野がつけた。笠原は大敗なくまとめて8位。序盤5、4、5着の上條暢嵩は3日目2コース差しと逃げで連勝し10位タイへ浮上。6.00で北川太一松尾拓、鈴谷、入海馨間野兼礼福来剛高憧四季の7人が並びボーダー付近は大混戦。木下は3日目11Rで不良航法のため減点10となり24位タイへ後退。エース機を引いた定松は2日目6、6着も、3日目の2着でギリギリ勝負圏内の27位タイに踏みとどまった。

〈4日目〉

得点争いは上位もボーダー付近も最後まで熾烈な争いとなり、3日目終了時トップの三浦が12Rで5着。これにより、4日目9Rでまくり差し1着の田中が得点率8.00でトップ通過を決めた。4日目2コースから2着に粘った和田が7.67で2位。4日目12Rで逃げてシリーズ初勝利を飾った笠原が7.50で3位に続き準優1号艇に収まった。4日目まくり差しで連勝した鈴谷と、3日目までトップだった三浦は1着3回、2着1回、4着1回、5着1回で同率同着順。最高タイム差で鈴谷が4位、三浦が5位。3日目から3連勝の上條が7.00で6位で予選を突破。ボーダーは下がり、12R2着の木下、4日目1、4着の定松、イン戦で5着の興津、4着の入海が5.67で勝負駆けをクリア。2Rで6コースまくり差しを決めた松村敏が5.50で18位に滑り込んだ。

〈5日目〉

準優10Rはインの笠原がすんなり逃げて勝利。4コースカドから福来が全速で攻めたが、1周1Mはスピード差しで切り込んだ定松が2Mで福来の内を巧旋回。2連対率55%のパワーを発揮し、ホームで福来に並び2周1Mで福来を突き放して2番手に浮上。125期の定松が通算9回目、GⅡは初優出を果たした。11Rはダッシュ3艇がゼロ台Sを放ち、インの和田はコンマ17。行き足上位の岡村がまくりに出るも、和田が巧みに残し、2コースの三浦と4コースの中田が差してバックへ。4艇激戦状態の中から、2Mを先行した中田が先頭へ浮上。三浦が2着に続きGⅡ初優出と決めた。12Rは予選1位の田中がイン快勝。タッチSでまくり、2番手追走の井上大輔は2周2Mで村松と接触(不良航法)し5着へ後退。末永祐輝、上條が追い上げ2着争いはもつれにもつれ、上條が3周1Mで2番手に浮上した。

〈6日目〉

晴天の最終日だが、7R時のみ上空に黒い雲が立ちこめ、風速7メートルの荒れ水面。その後、すぐに天候は回復し、湿度の高い蒸し暑い中でレースが争われた。最終日はインが強く、1Rは白神優、2Rは三嶌誠司、3Rは井上、4Rは河野、5Rは松村、6Rは入海が逃げて白星。ホーム向い風7メートルの強風が吹き荒れた7Rは高田ひかるが3カド戦。まくりに出たが流れてしまい、5コースからコンマ01のSを踏み込んだ末永由楽がまくり差しで突き抜け3連単は万舟。8Rは福来、9Rは森高が逃げて再びイン優位の流れに戻った。特別選抜B戦はインの鈴谷とカド・入海の116期対決。4コースカドから入海がまくりきり、5日目の連勝で選抜戦に繰り上がった浜先真範が6コースから2着、3着に松村が続き3連単は3万円台の好配当。11Rはインの岡村がSでへこみ、2コースの福来がまくりで勝利。入海と福来が最終日連勝を飾った。優勝戦は枠なり3対3の進入。S展示でSを遅れた田中が本番はコンマ16のSを決めて逃げ切った。1Mは笠原が差し、中田がまくって出るも及ばず、1周2Mで中田を先に回して差し返した笠原が2着、中田は3着。1周1M手前で振り込んだ定松が転覆していたため、2周目前のホームで順位は確定。三浦が4着、上條が5着でゴールし、GⅡ初優出の定松は選手責任の転覆失格に終わった。

優勝者コメント・田中信一郎

「30年走ってきて、一番うれしい日になった。今節はペラ調整をすることなく、一節間走り切った。不安なくレースに集中ができた。すごく出足が良かったので、触る必要はない。このまま行ききった方が自分に合うと思った。前検日は思ったよりSが届いていなかったが、初日からは気持ち良くレースができた。ターンの感じはここ最近になく雰囲気が良かった。優勝戦はS展示でSを遅れてしまい、本番はまくられないようにと思ってSを行った。GⅡだが、久々の特別レースの優勝を児島でできて本当にうれしい。児島はSG初優出、1000勝達成、GIも3回優勝させてもらった。24場の中で一番の水面だと思っている。エンジンの仕上がりがいつもいい。水が合うというのはこういうことなのかなと感じる。GⅡの優勝は自分にとって初めてのこと。本当に30年走ってきて、一番うれしい日になった。(ボートレースクラシック出場権獲得については)斡旋が入ってからのこと。それまでに色んなことがある。選手でいる限り、一走一走、一生懸命、心を込めて走る。スタンドのファンの方々を見て、本来なら表彰式もファンの皆さんの前で行えたらいいと感じた。そんな日が戻ってくることを願って走り続ける」