F2でも土屋南は全力で駆け抜ける/児島オールレディース

幅広い年齢層の女子選手によって争われる今大会。61歳の日高逸子から、20歳で当地初出場の本田愛、嶋田有里、沼田七華までが参戦。日高は期末を控えてA1へ勝負駆け。20歳トリオの他、128期の藤原早菜と130期で24歳の村田佳奈子を含めた5人はデビュー初勝利を目指す。

直前のGIで松田祐季が優勝した49号機は本田が引き当て、桐生順平が優出2着の70号機は地元の藤原、菊地孝平が仕上げた32号機は沼田が手にした。一方の日高は、2連対率43％、原田篤志が準優3着、選抜1着で締めくくった52号機。「児島でいいエンジンが引けて嬉しい。ペラも自分がやりたかった形」と前検気配は良好だ。

オールレディースでは経験豊富な主力選手が若手を圧倒するが、良機を手にした若手軍団が上位に食い込むことにも注目だ。実力差の激しい女子戦では、3周してゴールするまでに人気サイドに落ち着くケースが多い。いわゆる「道中の走り方」問題だ。いくらいいエンジンを引いても乗りこなせるとは限らないが、初勝利が多い当地で水神祭が飛び出すかにも期待が集まる。

序盤3日間は日高の勝負駆けと、土屋南のA2キープが話題の中心。復帰後すぐに優勝2回で存在感を見せつけた土屋だが、今期はF2。事故も多く、事故率0.75で期末の3日間を戦わなくてはならない。一日2走して最大6走を無事故で走り抜けば、事故率は0.7とギリギリ。この状況下でも土屋は決して守りに入らない。F2の中で勝率を上げ、「勝負できるところまで持ってきた」と今期残りの3日間にかけている。むしろ、「勝負駆けを楽しみたい」と、またしてもドラマの主人公のようなことを言っている。地元で数々のシンデレラストーリーを生み出してきた土屋だ。今回も苦難を乗り越えてファンに感動を与えるヒロイン像を演じるかもしれない。

産休で地元水面を離れていた樋口由加里は2020年11月以来の当地参戦。今年3月三国で復帰してからA2ペースと順調だが、「まだまだです」と優出がないことに悔しさをにじませていた。樋口は「やっぱり児島の水面に出ると他と違う。何かパワーをもらえる気がした」と2年ぶりの地元戦に目を輝かせていた。

初日DR1号艇の寺田千恵、2日目1号艇の守屋美穂、近況絶好調の堀之内紀代子と共に、それぞれのドラマを持つ地元勢の熱い走りにこうご期待！