舟券傾向と対策
渡邉英児が20年ぶりのGⅠ制覇
ベテランによる祭典は、この年から年齢制限が45歳に引き下げられ、顔ぶれは一気に若返った。出場ボーダーも上がり、強豪がひしめく大会となったことでも注目を集めた。そんな中で初出場の渡邉英児がエンジンを強力に仕上げて優出。歴戦の雄である1号艇の今村豊を見事差し切って優勝を飾った。渡邉にとってはこれが約20年ぶりとなるGⅠ2回目の制覇。2コースからの差し切りという、いかにも「名人戦」らしい決着で幕を閉じた。

吉川元浩が令和初のSGウイナーに
平成最後のSGクラシックを制した吉川元浩が、SG連覇に挑んだオールスター。令和初のSGで話題になったが、吉川は初戦から4連勝と弾みを付けて、予選トップ通過を果たす。圧巻の足色で、優勝戦もコンマ07のトップスタートを決めてイン速攻。外を全く寄せ付けずの圧勝劇でSG連覇を果たした。2007年に当地のSGグランプリで初出場・初優勝の快挙を決めた思い出の地で、通算3度目のSG優勝を飾った。

石野貴之がSG9度目の制覇
前年、フライングの影響でグランプリ連続出場は6年で途切れた石野貴之が、2021年の開幕SGで復活ののろしを上げた。福岡は2017年のオールスターで優勝を飾っている相性の良い水面。気迫の走りで優勝戦1号艇をゲット。インからコンマ11のトップスタートを決めると、差し続いた地元の篠崎仁志を引き離して、その後はひとり旅。これでSG9度目の優勝。SGに強い石野を再び印象付けた格好となった。

田口節子が強ツケマイで女王戴冠
女子では初の24場制覇を達成した田口節子。その24場目が福岡だった。メモリアルとなった水面で、さらなる高みに挑んだクイーンズクライマックス。1号艇で優出したのは前年覇者の平高奈菜。逃げ切りムードは高かったが、田口は2コースから目の覚めるような強ツケマイを放ってバック先頭に立つとそのまま押し切って、悲願の初優勝を飾った。女子のビッグレースは2012年のレディースチャンピオン以来となる3度目の制覇となった。