舟券傾向と対策

1、イメージよりもインはかなり強い

進入固定戦の導入や、番組の工夫もあって昨年のイン1着率は52%、今年7月までの同数字は54.6%まで上昇している。イン受難水面と言われたのはひと昔前の話。他場と同様に舟券の組み立てはインからが基本だ。

2、得意、不得意が分かれる“クセが強い"水面

河川に面した独特なレイアウトをしているため、1M付近には季節を問わず大なり、小なりうねりが発生する。全国屈指の“クセが強い"水面なので得意、不得意がはっきりと分かれる。過去の当地勝率や出走歴はチェックしたい。

3、エンジンパワーこそ絶対的正義

うねりを乗りこなすために何が必要か。一番はエンジンパワーに他ならない。非力なエンジンだと小さいうねりに足をとられてしまうため、パワーこそ絶対的正義。良機を手にできた選手のアドバンテージは大きい。

4、夏よりも冬の方が荒れ相場になりやすい

夏場は緩やかな追い風水面になることが多いが、冬場は向かい風でまくり有利な水面になる。風が強まると波も発生するため、夏よりも冬の方が荒れ相場になりやすい。風速5メートルを超える向かい風が吹いた時がイン受難のサインだ。

5、好配当を狙うなら3コース戦

イン1着率の上昇によって以前ほど目立たなくなったとはいえ、3コース1着率15.1%(22年7月現在)と高い。特に勝負どころを見極めた地元選手が3コース想定の時は2割増しくらいで評価したい。

6、6コースからの舟券絡みは価値が高い

6コース2連対率5.0%(22年7月現在)は、全国ワーストの数字。6コースから舟券に絡むためには展開の助けはもちろんのこと、機力の裏付けもなければ難しい。優勝を目指す選手にとっても6枠克服がひとつのポイントになる。

7、スリリングな2Mの攻防

昨年8月からは待機行動時間が1分40秒に変更。それにより返し波が残る傾向が強くなった。福岡初登場の選手や、久々に走る選手はこの返し波に苦戦することが多い。2Mのスリリングな攻防も魅力のひとつだ。

8、4コース1着率がじわりと上昇中

昨今の伸び仕様ペラの流行もあって4コース戦の1着率がじわりと上昇中。ただし、ダッシュ戦は180メートル起こしで仕掛けが難しいため、序盤からバチッとスタートを行ける選手は限られている。ダッシュ勢を狙うならスタート勘がつかめる中盤戦あたりからが正解だ。

9、まくられた選手の前残りに注意

3、4コースのセンター筋が豪快にまくれば抵抗したインは舟券圏外に沈むのがボートレースのセオリー。だが、福岡の場合はホーム側の水面が広いため、まくられても立て直しが効く。内艇の粘り込みを警戒したい。

10、節イチが優勝戦2号艇の時は荒れやすい

優勝戦で荒れるパターンはだいたい2号艇が節イチの時。もちろんインとの機力差が大きいほど荒れる可能性も強まる。逆に1号艇が節イチ仕上げの時はほとんどが順当決着。この場合は好配当を狙うなら2、3着で人気薄を買う方が賢明だ。