福岡では2020年5月1日より一周タイム、まわり足タイム、直線タイムの3つのオリジナルタイムデータの提供を開始した。
以前からある展示タイムを加えるとタイムデータは4種類と豊富になりエンジンの気配を客観的に把握するためには欠かせないものとなった。これらのタイムデータで機力は丸見えとなる?
新たに提供されたタイムデータは「一周タイム」「まわり足タイム」「直線タイム」の3つ。
まわり足タイムは文字通りまわり足の良し悪しを判定している。うねりやコースが独特の福岡ではこのまわり足はレースで重要になってくる。咄嗟のハンドルが求められるコースでもあるため、まわり足タイムが良ければ結果的に着順が上がるケースもある。
直線タイムは伸びと勘違いしやすいが、測定ポイントはターンの出口から最高速に達するまでの足で中間速を表わしている。スタート時には行き足の部分でもある。この足が良いと実戦足やスタートがしやすいため、最近はこの足を重視している選手も多い。繋がりの良さも影響してくる。ただ、節間でこの足はなかなかつかないこともある。基本的には元々出ているエンジンが直線タイムを出す傾向にある。
一周タイムは総合的な足評価。例えば乗りやすさがあればこのタイムも良くなってくる。特別にどの足が良いという判断には繋がらないが、全体的に良いと判断しても良いだろう。一周タイムが出ていれば気配が悪いことは少ない。
展示タイムは基本的に伸びを表わす。次頁で詳しく説明するが、福岡では他場と測定位置が異なるため独特の傾向を示す。
各種のタイムデータ測定位置は図で示した通り。4つのタイムを見比べながら、選手の気配を察知可能。一周タイムでは総合的な評価を。まわり足タイムでは出足系統、直線タイムは中間的な足の良さ、展示タイムでは伸びの良さを判定できる。選手のコメントを参考にすれば足の判定はより正確になるだろう。