
鳴門
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4月16日からPGI「第25回マスターズチャンピオン」がボートレース鳴門で開幕する。開催期間中は大潮回りではなく、潮の低い時間帯の方が多い。それでも初日、2日目は後半レースに進むと潮が高くなり、乗りにくい水面になる。
干満差以上に大勢のレーサーを苦しめるのは、風との戦いだろう。強風が続く冬場から穏やかな水面の日も増える時季で、ホーム向い風の日はあまり強く吹かない。問題は冬場同様の追い風が吹く日だ。その強弱はレースへの影響が大きい。ホーム追い風が3m前後ならスピードを持って逃げられて、比較的イン有利に進む。
しかし、これが5mより強めに変わると、イン受難のレースが増える。握れば追い風で流れ気味のターンとなってしまう。ならば丁寧な旋回をしようと落とし気味の逃げになると、スタート同体でもセンター勢の全速攻撃に飲み込まれてしまう。走り慣れている地元選手でも強めに吹く追い風には苦しむ。更に狭くてスタートの難しい水面だけに、走り慣れていない遠征組の序盤戦では割り引き材料となる。
もっと追い風が強まると、今度はセンター勢のまくりが流れて決まらない。低気圧の影響で安定板を装着、周回短縮戦となれば、差し場を探す我慢比べに。冷静に展開を捉えた選手が突き抜けて高配当を呼ぶこともある。
新年度に入る4月から、エンジン、ボート、プロペラのすべてが更新される。マスターズチャンピオンは新エンジン3節目の開催。本格的な整備が行われてはいない段階で、相場は未知数だ。それでも数年の傾向として、使い始めは何機か目立つエンジンが出てくる。昨年度は伸びるエース機不在で1年終了となったが、使い始めはエース機候補があった。今大会も序盤でお宝級のエンジンを探し当てることができたら、コースや勝負駆けなどに関係なく最後まで注目だ。
白井英治は当地戦で悲運が続いている。昨年末の周年記念は優勝戦の絶好枠を手に入れたが、板橋侑我のまくり差しに屈して2着惜敗。今年2月の一般戦はパーフェクトVを狙った優勝戦で勇み足。しかし、2走ともシリーズ道中では圧倒的な強さが光っていた。今大会も素早くエンジンを仕上げてリベンジVへ突き進むシーンをみたい。
地元のエース・田村隆信がジワジワと上昇カーブを描いて復活ムード。2月に丸亀四国地区選を制して3度目の四国王者に輝いた。好リズムで臨む地元戦だけに、一層気合を入れてくるはずだ。
周年記念の実績では松井繁、田中信一郎の大阪勢が光る。松井は08、09年に続き、11年も制覇。田中は00年で記念初優勝を飾り、07年もVを奪取。22年12月は一般戦だったが、荒れた水面のレースでも格上の力をみせて優勝と相性の良さをアピールした。
16年の覇者は菊地孝平。圧巻だったのが持ち味のスタート力。全てのレースで0台を決めると、勢いそのままに突っ走った。地元の林美憲も13年に制している。調整手腕には定評があり、実績のない機でも数字以上に仕上げてくる。
香川支部の森高一真は当地でデビュー。思い入れのある水面でなかなか優勝できなかったが、昨年6月にようやく悲願を達成した。吉田俊彦は記念で優出実績もあり、エンジン次第では大暴れしてくれそう。
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