平山智加
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多摩川

【QC事前情報②】多摩川実績抜群の平山智加、シリーズは西橋奈未をはじめ若手女子にも注目/多摩川クイーンズクライマックス・クイーンズクライマックスシリーズ

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当地巧者として真っ先に名前が挙がるのは平山智加だろう。当地は12優出4V。20年のレディースチャンピオン(LC)優勝は記憶に新しい。22年以降のオールレディース戦でも3回優出している。以前から斡旋される機会が多く、今年も現エンジンに切り替わってすでに3回多摩川を走っている。10月に優勝戦2号艇で乗った時は「年末のイメージができて収穫がありました」と調整のヒントを得た様子だった。クイーンズクライマックス(QC)は4日間の短期決戦だけに、大きなアドバンテージとなるだろう。

守屋美穂遠藤エミも当地は得意としている。守屋は特に機力の引き出し方がうまい。毒島誠椎名豊らSG級が出場した6月の開催ではモーターを節イチ級に仕上げて優出2着と奮闘。一方の遠藤も、21年のレディースチャレンジカップ(LCC)を含む当地3Vの実績がある。当地は約2年ぶりの出場となるが、近年の実績を考えれば不安視する必要はなさそうだ。

12年の当地LC優勝歴がある田口節子は、勝率と2連対率ともに出場選手トップの数字をマークするが、「得意」というより「そつがない」という表現の方が適切か。これは三浦永理にも言えることで、実績は十分だが完調宣言が飛び出すことは少ない。

渡邉優美は調整次第だが、ハマった時はとにかく強い。スピードを前面に押し出せる仕上がりになれば、静水面も味方して他の選手の脅威になること間違いなしだ。大会初出場となる浜田亜理沙は昨年6月の当地ヴィーナスシリーズで優勝したが、エース機の力も大きかった。今回はその時以来の出場で、うまく対応できるかが課題となる。長嶋万記も当地優勝は一度あるが、17年7月までさかのぼる。実力を考えれば、仕上げ切れていない印象だ。

2年以上走る機会のなかった寺田千恵川野芽唯は、ブランクをどう乗り切って優勝を目指すかに注目が集まる。高田ひかるは前期のF休みを残しての出場。当地は過去5節出場で優出1回と他の選手と比べると実績が乏しく、戦前の段階では苦戦が予想される。

シリーズ戦の方ではQCまであとひと息だった賞金13位以下の42選手が集合。どうしても実績上位の銘柄級に目が行きがちだが、過去5年で2人もデビュー初優勝が出ているように、下剋上の要素を多分に含んでいる。

ひとまず主役を期待したいのは、先日のLCCで優出してクライマックス進出にあと一歩と迫った藤原菜希だ。リズムに乗った時の強さはトップクラスにも劣らない。

対抗格には、昨年から地力強化の著しい清埜翔子と、豪快なまくりが決め手の櫻本あゆみを挙げる。ここまで関東の選手を並べたが、昨年の覇者・宇野弥生とレース巧者の細川裕子、愛知の両者も不気味。特に細川は20年LCで優出3着、21年LCCは優出5着など当地は相性抜群だ。F禍で今年の勝率は低いが、平高奈菜も復調すれば一気に主役を奪うかもしれない。

実績ではずっと上位の海野ゆかり岩崎芳美金田幸子らベテランについては説明不要だろう。注目したいのは、5000番前後の若手女子だ。LCCで優出した西橋奈未をはじめ、中村かなえ土屋南實森美祐、さらに西岡成美川井萌も出場権を得た。

ちなみに、QCシリーズの優勝戦はインの信頼度が低く、最近5年でも1勝だけだ。一昨年はQC2勝の実績で人気がかぶった松本晶恵を、2コースの松尾夏海が差し切りデビュー初優勝。昨年も大外の宇野が差し切って6、5コースで決着。穴党大注目のレースといえる。