地元でただ一人6強入りを果たした高田ひかる/津ツッキー王座決定戦

「峰竜太さんが何をしてくるか分からなかったから」と高田ひかるは最後の最後まで、気を抜けなかった準優だった。逃げて先頭を走っていても、常に耳に入ってくる峰の足音。遠ざかったと思えばまた近くなり、生きた心地がしなかっただろう。先日の蒲郡レディースオールスターでは、準優後のインタビューでは泪をにじませる場面もあった。今思えば、気持ちはそこで切れてしまったのかも知れない…。今回は、泪は我慢できた。優勝戦がある、その思いがあるからこそ気持ちは強く保てた。

「レース足がいいんでしょうね。2コースになっても行けそうな感じがあります」と、かつては苦手としていた2コースにも嫌悪感は見せない。井口佳典が予選で消え、豊田健士郎も松井洪弥も準優で力尽きた。地元でただ一人、6強入りを果たしたがこれが果たしてプレッシャーになるか、それとも声援が力に変わるのか。

同じく、重圧との戦いになりそうなのが1号艇になった松山将吾。「5日目もいろんな先輩に声をかけてもらい、落ち着いて行けました。しっかり眠ることもできましたよ」と、彼の緊張のピークは予選最終日のS展示だったか。今は開き直り堂々の勝負を挑んでいる。準優の展示で右隣がFを切っても、松山はどんぴしゃのSを行けていた。そして本番もゼロ台Sの応酬を制することができた。馬場貴也を筆頭に、盛り上がりを見せる滋賀支部。ここで松山と言うニューヒーローが誕生するのかも。

優勝戦の出走表はこちら 津12R