塩田北斗
塩田北斗

福岡

SG、GI戦線での活躍が楽しみになる塩田北斗/福岡ソフトバンクホークス杯

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本番前に急激に追い風が強まったのも影響したのか、優勝戦は江夏満宮地秀祈の2艇がフライングに散る波乱の結末。

ただ、2艇がスタート正常だったとしても2コース前田将太の差しは完全に江夏の懐をとらえていた。前田にとって誤算だったのは1号艇の江夏がバックで自身のスタート事故に気付いていなかったこと。前田はどうしても外をけん制しなければならなくなった分、1周2Mで懐が空く旋回になってしまった。正直なところ1周2Mの塩田北斗は決して見栄えのいいターンではなかった。ただ、優勝を狙うならボート1艇分空いたスペースに飛び込むほかにない。「迷惑をかけてしまったので…」と優勝後も表情はさえなかったが、執念が実を結んだ逆転劇だった。塩田はこれで今年8回目の優勝。一般戦が主戦場となっているが、19年以降の優勝回数は3回→4回→5回→8回と決定力に磨きがかかっている。今年はダービーで自身2回目のSGも経験したが、もはや一般戦のカテゴリーが狭く感じるようになってきた。

先月6日に弟子の中田達也さんを不慮の事故で亡くし、精神面の影響が気がかりだったが「達也と一緒に走ってるつもりでボクは走っている」と強い決意を胸にレーサーとして成長を遂げる覚悟を口にした。来年はSG、GI戦線での活躍も期待したい。

優勝戦の結果はこちら 福岡12R

優勝者コメント・塩田北斗

「序盤は思うような乗り心地にならなかったけど、日増しに良くなってこのエンジンらしい行き足になってくれました。優勝戦は1周2Mで前田将太さんに迷惑をかけてしまったので、素直には喜べないですが、優勝できたのはうれしいです。11月6日に弟子の(中田)達也が事故で亡くなってそれ以来、走る時は達也と一緒に走ってるつもりでボクは走っているので、達也のことを応援してくれた人はボクの走っている姿を見て、達也が走っていると思って応援してくれたらうれしいです。これからも達也と一緒に頑張っていきます。今日の優勝も達也のことを褒めてあげてください。ありがとうございました」