初日メインは徳増秀樹が制す

初日のメインカード12R「多摩川選抜戦」は、イン徳増秀樹に3コースの中村尊がまくり差しで迫ったが、バック中間で徳増が伸びの差で中村を振り切り2M先取。結果的に逃げ切り成功となった。勝った徳増は「朝の方がまだしっくりしてたけど、足は節イチくらいある。(特長は)今のレースでは何とも言えないなぁ。でももっと出ても良いと思う。もっとしっかり合わせます」と、前検では半信半疑だった22号機のパワーに納得した様子。タイム関係も優秀で、期待されたとおりシリーズ主軸となりそうなムードだ。

その選抜戦で、2着を勝ち取った黒井達矢も気配はなかなか。「後半は良かったですよ。濱崎濱崎直矢さんの形に戻しただけ。直線の感じが良かったですね。12Rの時間帯ならターンの感じも良かった。微調整でいきます」と話す。徳増を苦しめる存在となりそうだ。その他の選抜戦勢では中村のレース足もまずまず。若林将、伊藤誠二、森貴洋も中堅はクリアしている印象だ。

予選勢では若手の前田翔が連勝駆けの活躍。「離れがいいし、回った後押してました。体重移動を失敗して舟が浮いたとこがあったんですけど、それでも他の人より押していた。競ってないので比較はできないですけど、伸びは普通だと思う。乗ってる感じが悪くないし、自分は回った後の足がほしいので、今の状態には満足しています。Sする足もよくて、Sが届きすぎるので気を付けたい。基本、微調整で行きます」とパワー面もなかなか。ダークホースとなるか。

また、1Rでは石渡鉄兵の子息である石渡翔一郎がレーサーデビューを果たした。レースは1M最内差しで2着どころの見せ場を作ったが、2周2Mで舟の返りが甘かったところを、内から高井雄基にさばかれて結果は3着。「1Mは展開があった。3着を取ったというより、3着になってしまったという部分は反省です」とレース後のコメント。ただ、旋回角度、思い切りの良さには十二分に将来性を感じさせた。