首位を守った寺田祥がV戦1枠！

3日目は晴れ。ホームは緩やかな追い風コンディションで、2日目と同じような条件だった。4連勝で予選最終日を迎えた寺田祥は最後の最後で白石健の逃げ切りを許してパーフェクトVのチャンスは潰えたが、優勝戦1枠の座は守った。「行き足、伸び型で足は上位」とまくられる足ではないだけに、優勝の最有力候補であることは間違いない。

寺田の連勝を阻んだ白石は2枠で優出。こちらも「バランス型で出足、行き足がいい」と仕上がっているが「寺田選手の方がいいし、僕はその次」と直前の直接対決で足の差を感じた様子。果たして優勝への秘策はあるのか。

3日目連勝でリズム良くファイナルへ向かうのは尾嶋一広と後藤翔之。尾嶋はパワー面でも納得で「全部の足がいいし、上位です」と。ここまで3度のまくり勝ちがあり、最後も3枠で攻める位置。不気味な存在ではある。後藤は回り足の良さを活かしてスピード戦を展開。3日目6Rでは先行する海老澤泰行、西坂香松を2Mで絶品のまくり差しで一気にかわした。これには海老澤が「今のは録画して取っておいた方がいいよ。凄すぎる」と舌を巻いていた。そのターン力は脅威ではあるが、正味の伸びは「人並み」で自力が利くような足ではなく、展開待ちになりそう。

地元から優出を決めた横澤剛治も「直線が軽すぎる」と不満を残す。ただ正月戦と同じエンジンで「あの時はリングを換えて良くなった。今回も部品交換を含めて整備を考える」と経験を活かして差を縮める構えだ。

予選組から唯一の優出を決めたのは廣瀬将亨。初日連勝の後は大敗もあったが、最終的には「バランスが取れていい部類」と言える足に落ち着いた。伸びは「優勝戦に入っても変わらない」と機力負けはなさそうだが、さすがにコースが遠い。

最後にドリーム組から唯一、ファイナル入りを逃した平石和男は「良くなったかなと思ったけど、あいつら(寺田と白石)は足が違いすぎるね」と3日目12Rを見て苦笑い。月頭の記念でも大苦戦した56号機に「ゴンロク番だもん、そりゃ良くないよ」となすすべなしといった感じだった。