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今年の夏は記録的な酷暑だったが、ようやく秋の訪れを感じつつある陽気となり、10月24日は最古の伝統を誇るSG「ボートレースダービー」を迎える。今年は峰竜太をはじめ、この檜舞台へ数年ぶりに戻ってきた強豪が大挙参戦。さらに意外な初参戦選手が何人も名を連ねている。ダービーならではの多様な顔ぶれが揃った。
最大の話題は、峰が1年10ヶ月ぶりにSGへ戻ってくること。今年1月にGI戦線に戻ってきた当初は今ひとつだったが、3月のびわこGⅡ「秩父宮妃記念」以降は優出ラッシュで、7優勝。7月以降の近況勝率は9点オーバーと絶好調だ。
スピード戦で魅了するのは毒島誠。気温差が大きいナイターレースではシビアな調整力が問われるが、時間帯にバッチリ合わせて俊敏なターンを繰り出す。優勝候補の筆頭格だ。地元でスピードを全面に押し出すのが平本真之。近年は当地でのSG&GI実績が抜けている。スピード全開のレースは当地に合っており、有力視したい。
エンジンパワーについては、やはり地元勢にアドバンテージがある。賞金ランキング2位の磯部誠は、当地で通算8Vを挙げ、どのレース場よりも美酒を味わっている。エンジンを引き出す能力は愛知勢屈指の存在といえる。エンジン出しなら赤岩善生。3年前のケガも克服して、奮闘している。深い起こし位置からでも持たせる行き足と、道中で競っても勝負になる出足が特徴だ。
限りなく地元メンバーに近いのが長嶋万記。当地はレディースオールスターを含む5Vに加えて、通算勝率も7.38と、全国で最高の成績を挙げている。ちょうど1年前に2コースから鈴木勝博を差し切って優勝しており、今の時期のイメージも万全だろう。遠征勢では関浩哉に注目。まだ優勝歴はないものの、昨年4月の67周年、先日の68周年で優勝戦まで駒を進めた。67周年は2連対率31.3%、68周年は29.7%とどちらも使い納め近くの時期に平凡機を仕上げていた。調整面のコツを掴んでいるだけに、マークが必要だ。
当地では7月7日にエンジンとボートが同時に更新されたが、素性の良し悪しが出始めている。エース機と言ってもいいのは62号機。3連続優出2Vの内容が素晴らしく、お盆開催で準パーフェクトVを飾った丹下将は「このエンジンは本当に良い」と絶賛していた。ウエイトをカバーするパワーを備えている。また、7月に優勝した長田頼宗は「現状でもいいけど、もう少し気温が冷えてくる時期になると、もっと良くなると思います」と話していた。事故や大きな接触をせずダービーを無事に迎えたい。
2番手グループは、エースの座も十分に狙える3基。まず61号機は、使用された7節中(A2が3名、B1が4名)、6節で予選をクリアしている。伸び型で出足関係は不安も、SG戦士なら乗りこなすだろう。26号機もストレート系が自慢の逸機。これをベースに伸びを特化させたり、バランスを求めたりも可能だ。勢いなら69号機。元々良かったが、8月の男女W優勝戦で上田紗奈が節イチの仕上がりにして、9戦オール2連対でデビュー初Vを飾った。9月にも上條嘉嗣がまくり差しで優勝。行き足から伸びの良さを見せつけていた。
3番手グループも2番手グループとの差は僅かだけに、ボートとの組み合わせ次第ではトップクラスに仕上がるケースも考えておきたい。14号機は初下ろし前の航走タイムが良く、鳴り物入りで登場。時折、崩れるシーンはあるが、高いポテンシャルを秘めている。53号機は8月に渡邉英児が4カドまくりで優勝。続く杉山正樹は優勝戦でFに散ったが、3カドからまくっていた。近況の動きは劣勢だったため2番手グループから陥落したが、復調の余地を残している。68号機は元からそこそこの気配だったが、9月に地元の野口勝弘が乗ってから本格化。9戦6勝の活躍だった。レース足が強めで、バチッと合った時はピットを離れてからの加速感もある。77号機は出足型、36号機と54号機は伸び寄りで水準以上だ。
注目は48号機と65号機。48号機は伸びるという確かな特徴がある。8月にA1の竹井貴史が乗って優出2着。今後の活躍が見込まれる。65号機は初下ろしの枝尾賢が予選トップ通過から優勝。その後も出足やターン回りを中心に動いている。
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