最後は地力の違いを見せつけた末永和也が優勝！/福岡ルーキーシリーズ

ボートレース福岡の「ルーキーシリーズ第14戦 スカパー！・JLC杯」は5日に最終日を迎えた。今年2月に九州地区選を制してGIウイナーとなった末永和也は、ルーキー世代では明らかに格上の存在。試運転を含めた乗艇姿勢を見ていても、末永と定松勇樹だけは明らかに周りとの差を感じさせた。

そんな一目置かれる末永だが、今シリーズは大苦戦。初日1号艇で登場したドリーム戦は定松にまくられて4着。予選道中も周りとの呼吸がうまく合わず、着を取りこぼすシーンが目立った。準優もコンマ21とスタートで遅れる苦しい展開。道中でなんとかさばいて2着で優出切符を手にした。

並の選手なら、このリズムの悪さを考慮すると舟券は手を出しづらい。ただ、そこはピカピカのスター候補。優勝戦もコンマ22とスタートは遅れたが、ここ一番の勝負強さを発揮。1Mもここしかないという場所に舟を向けて、決めるべきところできっちりと仕事を全うした。

末永は「ルーキーシリーズは1Mの展開が合わなかったりで難しさもある。スタート力をつけないと上の舞台では戦えないし、もっと勉強します」と高みを見据えて意欲を示した。未来のボートレース界を担う存在として、さらなる成長を遂げてほしい。

一方、定松は準優までほぼ完璧な立ち回りを見せながら、優勝戦はスタート遅れが響いた。あと一歩で優勝には届かなかったが、機歴ひと息のエンジンをトップ級に仕上げたように、オールスター出場以降はターンだけではなく、調整力にも磨きをかけている。

末永と定松が次に同じ斡旋になるのは、9月19日開幕の下関ヤングダービー。ライバル関係にある両者の今後の対決に注目したい。

優勝戦の結果はこちら 福岡12R

優勝者コメント・末永和也

定松君が追いかけてくるのは分かっていたので、最後まで気は抜けませんでした。定松君に初日のドリーム戦でまくられたので、本当はまくって勝ちたかったけど、結果的にまくり差しでしたね。でも勝てたから良かったです(笑)。定松君も常住蓮も含めて、佐賀の若手は本当にいいライバル関係です。これからも常に優勝を狙って走りたい。今後はSGにもたくさん出場できるように、頑張っていきます」。