山崎裕司が準パーフェクトVに王手

3日目前半レースも白星を挙げた山崎裕司が、準優10Rも危なげなく逃げて早々とファイナル1号艇を手に入れた。「初日が体感は一番良かった。段々とズレてきてる。それでも足はいいですが…」と機力は上位の一角を形成。「気になるところはあるけど、ここまでノーハンマー。果たして調整していいものか…。それよりS。明日(最終日)はもう少しいきたいけど、こればっかりはメンタルなので…。今はいつも通りじゃなく、弱気になってた。明日も事故したらいけないって思ったらダメでしょうね。いつもの精神状態で臨めればいいけど、それはレースにいってみないと分からない」と。優勝へは平常心でいけるかがポイントになりそうだ。2着の前田滉はうれしい当地初優出。「やっとですね」と笑顔がこぼれた。「今日は新田雄史さんもいたし、ピット離れを気にしてチルトマイナスでいった。でも、足は0の方がいいので、優勝戦は0でいく。出足・伸びと全部の足が節イチですよ」とエンジンは文句ナシ。「この足ならどのコースからでもチャンスある」なら、前回の浜名湖に続く連続優勝も夢じゃない。

11Rは柳生泰二が逃げ、山口剛が差し続いて大本命決着。勝った柳生は、「ターンマーク漏らしてしまったけど、足自体は悪くなかった。特長はないけど、普通の人と比べたら余裕があるので、このへんで手を打つ。外回り・ペラはしっかりやったので、それを信じていく」と機力は水準以上。「Sは設定を少し後ろにしてるので踏み込めてはいない。今は我慢の時なので…。優勝戦は的確なSをいきたい。自分のできることをしっかりやれば、チャンスはあると思う」と冷静に展開を狙う構えか。一方の山口は、「序盤にペラ調整をして、出足と行き足はいいが、2連対率23％のエンジンなので、山崎選手や前田選手とは差がある。パワーがなく回し切れてないので、ペラ調整する」と低調機を思えば出せているが、やはり正味のパワーは平凡。だからこそ作戦を練る。「前田選手の隣から展開を突きたい。自力は難しいけど、展開は突けるので…。そのためにもSで前田選手を連れていきたい」と話す。

ここまでの準優は2連単1-2で決まっていたが、最終12Rも1-2決着と波乱はナシ。磯部誠は5勝をマークも、唯一負けた2日目前半6着が痛かった。「今は最低限レースできる感じだったけど、普通の足で知れている。海野さんの方が良かった。ペラはけっこうやったし、正直、期待が持てる足じゃない」とエンジン的には中堅がやっと。しかし、ここは常滑、乗ったからには引き下がる訳にはいかない。「大敗するかもしれないけど、あとは気持ちで優勝を狙う。まずは前田選手を止めないといけないし、Sだけはいきたい」と。ダービーを前にリスクは取りたくないところだが、ここで負けているようではいつまでたっても池田浩二・平本真之に追いつけない。2着の海野康志郎は改めて機力の良さを感じ取る。「ペラの調整をして、行き足から伸びが良くなったし、出足もターン足もいい。あとは微調整をするぐらい。操縦性が好きな感じではないが、そこは何とかなる。準優のSは勘通りでバッチリ行けた」。優勝戦は6号艇だが、この気配だったら軽くは扱えない。