佐藤大佑の巻き返しに注目

初日のメインカードは12Rの多摩川選抜戦。1枠インに構える地元の中野次郎に対して、2枠に超抜ストレートを誇る52号機と組む坂口周。この両雄の対決が注目だった。レースは枠なりの3対3。インからは前節の江戸川でFを切ったはがりの中野だったが、しっかりコンマ11のトップスターをかけた。坂口のスタートはコンマ14。仕掛けた後は僅かに坂口が伸びたが、スタート差を埋めるほどでもない。中野は1Mしっかり先マイ。綺麗に舟も返って出口も押す。坂口もいい角度で差したが2着までだった。3着はつけて出た荒川健太が道中もさばいて入着した。勝った中野は「(永井)彪也イズムがいいですね。あいつに聞いてきた調整で、レース足がいい。乗りやすさは前半の方があったけど、後半の方が足はいい。伸びも下がらない。坂口さんにもやられなかった。頑張ります！」と笑顔。前節当地戦を52号機で優勝した愛弟子の永井彪也から聞いてきていた調整がしっかりヒット。その52号機を操る坂口とも遜色のない足色に早くも仕上がっている。

一方、前検はその52号機に半信半疑だった2着の坂口だが「ペラはちょこちょこしかやってない。だいぶ伸び型ですけど出足も押す感じがあったし、これを壊さないようにしたい。もう永井(彪也)君のベースで行きますよ」と惜敗も相棒のパワー感にはなかなか満足といった表情だ。

そのほか選抜勢では大外枠で6着に敗れた佐藤大佑だが、「いいですね。両面やるとリスクもあるし、片面だけガッツリ叩く最近のやり方で行きました。伸び以外は完ぺきと思います。出足、行き足、かかり、向き、グリップといい。レース足は完ぺきです。1Mぎりぎりまで握った所から差しに変わって入って行ける」と、かなり足には自信あり気。センター戦2走の2日目は連勝のチャンスか。荒川、原豊土、小林泰らはまだ調整途上の印象で中堅範囲の舟足だ。

予選勢では関口智久が好枠も活かして連勝。注目22号機を操る川原涼は、7Rで当節主役候補の3号艇･中野の一つ内コースから先まくりで白星。そのパワーが本物であることを証明した。