同人誌

{{ good_count }}

この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。

人ごみに出かけるのは苦手だから、大型連休はいつも在宅のまま仕事や大掃除などするのが常だったが、今年は珍しくイベントに行ってきた。東京の渋谷ヒカリエ(昔の東急文化会館)8階イベントスペース、「春のZINEまつり」である。

ZINEはジンと読む。マガジンのジンである。昔われわれが「ミニコミ誌」と読んでいたものを思い浮かべてもらえれば、だいたいのイメージは合っている。個人や少人数のグループが、既存のメディアに拠らず、自主的に発行する同人誌(形態は雑誌、新聞のほか、ちょっとした紙の工作物も含む)のことだ。イベントの会期は5月3日から7日まで。日替わりで展示即売のブースにさまざまなZINEが並び、そのほかにリソグラフという印刷機の実演や体験講座もあって、狭いスペースながらとても充実した内容だった。

渡邊十絲子

渡邊十絲子(わたなべとしこ)。東京都出身。主婦にして詩人。生涯一競艇客という立場を貫き、問答無用に艇界を斬る気鋭の論客でもある。代表著書は詩を読むための手引書「今を生きるための現代詩」(講談社現代新書)、書評集「新書七十五番勝負」(本の雑誌社)など。