横西奏恵
横西奏恵

2006年(平成18年)女子戦人気沸騰!横西奏恵が女子レーサー史上2人目のSG優出を果たした

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横西奏恵が女子2人目のSG優出

2000年代に入って急速に高まったのが、女子戦並びに女子選手への注目だ。公営競技という枠だけでなくあらゆるスポーツ種目の中で、男子とほぼ同条件で戦う競技というアピールも大きかった。そしてその中核となったのが横西奏恵だ。この年、3月5日に浜名湖・女子王座決定戦(現・レディースチャンピオン)で2度目の優勝を飾ると、その2週間後の平和島・総理大臣杯(現・クラシック)で、女子選手としては寺田千恵以来となる史上2人目のSG優出を果たした。もちろんこの年の優秀女子選手に選ばれ、女子戦線はこの後5年ほど、彼女を中心に展開していくことになる。 【表】横西奏恵が女子史上2人目のSG優出/2006年総理大臣杯結果

松井繁が最多獲得賞金・峰竜太が初タイトル

SG戦線では、20代と30歳になりたての選手が続々と初優勝。平和島・総理大臣杯(現・クラシック)は中澤和志(29)、浜名湖・グランドチャンピオンは坪井康晴(28)、桐生・モーターボート記念(現・メモリアル)は中村有裕(26)、福岡・全日本選手権(現・ダービー)は魚谷智之(30)。丸亀・競艇王チャレンジカップ(現在・チャレンジカップ)は38歳になっていたが三嶌誠司が地元の丸亀で初の栄光に輝き、住之江・賞金王(現・グランプリ)シリーズは赤岩善生(30)が手にした。 しかしそうした若手の台頭を横目にしながら、安定した強さを見せ続けたのは松井繁(37)だった。夏の若松・オーシャンカップに続き、大一番の賞金王決定戦は圧勝。獲得賞金に加え、年間勝率でもトップを占め、最優秀選手に輝いた。

4月の競艇名人戦(現・マスターズチャンピオン)では、万谷章が豪快にまくって優勝。長きにわたり、岡山の"一般戦の鬼"と呼ばれながらタイトルに恵まれなかったが、62歳5か月というGIの史上最年長初優勝記録を作った。

また最優秀新人には峰竜太が輝いている。3期目にA級へ上がり、A2級は1期で通過し、4期目の初A1級で2回の優勝。年間表彰に名前が登場したのはこの年が初めてだった。

電話投票の利用者が徐々に増加

2000年時点では10%前後だった電話投票の利用者は、この頃から徐々に増加の一途をたどる。また携帯マクールによる笹川賞(現・オールスター」)の投票も、この年から可能になった。 ギャンブル依存症が大きな話題になったのもこの年だ。その背景には、日本国内へのカジノ誘致計画もあった。当時は国内各地で誘致を検討する自治体が多数あり、公営競技界からの関心も高かったが、現在までひとつも実現していない。
山本圭一

1957年横浜生まれ。物心ついたころからトランプなどでギャンブルに目覚め、20代では公営競技に没入。ボートレース歴も40年近い。初めて行った多摩川ではいきなり5連勝して「オレは天才だ!」と勘違い。 本誌マクールには創刊から携わり、昨年まで約15年編集長をつとめた。趣味の海外旅行でも各国のカジノなどを楽しむ。