~実況アナの穴目八目~

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大山千広

準優勝戦は、1号艇の3選手が順当に1着で勝ち上がり、壮大でかつ豪華な顔ぶれのベスト6メンバーとなったBOATRACE蒲郡で開催されている「プレミアムGI第33回レディースチャンピオン」。ついに、明日(12日)33代目の女王の座を手にする選手が決まります。

それでは、今回のコラムは、私・小林アナの「プレミアムGI第33回レディースチャンピオン」優勝戦展望をお送りします。

優勝戦メンバーは、①大山千広田口節子今井美亜大瀧明日香松本晶恵遠藤エミ。私の率直な感想を言うと、明日の優勝戦は今後の女子レーサーの勢力図が大きく変わる節目の一戦になるかもしれません。

優勝戦の1号艇は、デビュー5年目の116期・大山千広選手。私は、三国&鳴門のレース場オフィシャルFacebook更新業務を担当したことが縁で、当時のやまと学校(現・ボートレーサー養成所)に取材に足を運ぶ機会が年に数回ありました。もちろん、初の母娘レーサーということで、千広選手もデビュー前からかなりの注目を集めていました。

116期のやまとチャンプ決定戦は、1周1マークで上位争いをしながら、2マークで道中の接触を避ける形になり、結果は6着…。しかし、実技担当教官をしていた元選手の荘林幸輝さんが、「何艇も接触したアクシデントから、とっさの判断で事故を回避することはなかなか出来ない。今の段階でこれだけ視野が広ければ、早い時期に女子王座を獲れるかもしれない」と口にしたことを、私は今でも覚えています。

水神祭を飾るのに、1年近くかかりました。昨年春、レディースオールスター準優勝戦でフライングを切り、大きな挫折も味わいました。その苦しみを耐え続けて、諦めずにコツコツと努力を積み重ねたことで、大山選手の眠っていた才能が一気に花開かせたと、私は断言します。

優勝戦は、大山選手の持ち味を存分に出して、一気に先制攻撃でケリをつけると私は読んでいます。フォーカスは、大山選手は単不動です。相手は、道中の安定感から外枠でも5号艇・松本選手。1-5=流の8点で勝負です。

ちなみに、大山選手が勝つと23歳6ヶ月でのレディースチャンピオンのV。これは、1998年の第10回大会で本部(当時・西村)めぐみ選手が優勝した24歳3ヶ月という最年少記録を更新します。結果がどうであれ、女子ボートレース界の歴史が変わろうとする瞬間を見逃さないで下さい!!

小林習之

1969年滋賀県大津市生まれ。千葉大学法経学部経済学科卒。1991年に三重テレビのアナウンサーとして入社。1年目に、津ボートレース展望番組「津ボートレースアワー(現・ボ〜っト見せちゃいます。津ぅ)」のMCを担当したのがボートレースとの出会い。1994年にフリーアナウンサーに。テレビ埼玉「レースダイジェストBACHプラザ(現・BACHプラザ)」総合司会やBOATRACE戸田の実況が本格的な公営競技アナウンサーのデビュー。ボートレースの師匠は、スポーツ報知若松担当の井上誠之記者(師弟関係は27年)。また、ボートレース以外はオートレース、高校スポーツ(野球・サッカー・ラグビー・春高バレー)、プロ野球、Jリーグ、海外サッカー(オランダ・ポルトガル)などの実況をこれまで担当。2019年1月、BOATRACE三国の正月開催「初夢賞」をもってレース場メイン担当のアナウンサーを引退。現在は、有限会社アップライトの経営者として後進の指導を中心にあたる。