~実況アナの穴目八目~

{{ good_count }}

この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。

台風19号の影響で、明日・20日に優勝戦を迎える、BOATRACE常滑の「SG第61回ボートレースダービー(全日本選手権)」。それにしても、前評判でナンバーワンモーターと言われた1号機。それを手にした仲口博崇選手の快進撃は止まることなく、優勝戦の1号艇に座ることになりました。

改めて、優勝戦メンバーは、①仲口②茅原悠紀菊地孝平池田浩二井口佳典平尾崇典。本来なら、予選で1号艇が回る予定のなかった仲口選手が、途中帰郷の選手が出た関係で絶好枠が回ってくるなど、今シリーズの勝負の流れは仲口選手にきているとしか言いようがありません。

ただ、唯一引っ掛かることがあります。それは、あまりに順風満帆に行き過ぎていることです。加えて、優勝戦の天候は曇り、風の方向は準優とあまり変わらないものの、5メートルほど少し強く吹く予報が出ています。

仲口選手のSGレースの1号艇は、今から9年前の多摩川第40回総理杯(4着)以来、2回目になります。白井英治選手がカドから痛恨のフライング…。3コースからコンマ01のスタートを決め、華麗なツケマイを放った笠原亮選手が栄冠を手にしました。

5日目までの平常心を維持して、インからバチッとコンマ15のスタートを決めれば、スタート巧者が揃ったメンバーだけに、パワフルに先制して、優勝を勝ち取るでしょう。

相手は、大胆に仲口選手と共に上位級の機力を見せつけた6号艇・平尾選手。伸びの良さが目立つのも、大外枠でも舟券の重要な1人に推奨する理由です。まず、オーソドックスな狙い目として、①→流し→⑥を本線に、①→⑥→流しも押さえておくことが大事です。

そして、私がひらめく狙い目は、②③→①→流しです。準優よりも風が強いようなら、余計に食指が動きます。スピード力が存分に引き出されている茅原選手の差し切りと準優の再現を狙う菊地選手のまくり差し。仲口選手がちょっとでも隙を見せたら、優勝をもぎ取る可能性が出てきます。

果たして、伝統のダービータイトルを奪取するのは、誰なのでしょうか!? 今から9年前、1年間でSG3優出するなど、華やかな舞台を経験しながら、数年前はドン底の時期も味わった仲口選手。それでも、諦めずに再びSGの舞台で戦う姿を見せてきています。たくさんの思いの詰まった常滑の水面で、悲願のSGタイトルを手にする雄姿を見たいのが、私の本音です。是非、相棒の1号機と共に、ウイニングランする仲口選手が見られることを楽しみにしたいと思います。

小林習之

1969年滋賀県大津市生まれ。千葉大学法経学部経済学科卒。1991年に三重テレビのアナウンサーとして入社。1年目に、津ボートレース展望番組「津ボートレースアワー(現・ボ〜っト見せちゃいます。津ぅ)」のMCを担当したのがボートレースとの出会い。1994年にフリーアナウンサーに。テレビ埼玉「レースダイジェストBACHプラザ(現・BACHプラザ)」総合司会やBOATRACE戸田の実況が本格的な公営競技アナウンサーのデビュー。ボートレースの師匠は、スポーツ報知若松担当の井上誠之記者(師弟関係は27年)。また、ボートレース以外はオートレース、高校スポーツ(野球・サッカー・ラグビー・春高バレー)、プロ野球、Jリーグ、海外サッカー(オランダ・ポルトガル)などの実況をこれまで担当。2019年1月、BOATRACE三国の正月開催「初夢賞」をもってレース場メイン担当のアナウンサーを引退。現在は、有限会社アップライトの経営者として後進の指導を中心にあたる。