~実況アナの穴目八目~

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只今、私は「夏の高校野球千葉大会」の実況アナウンサーの仕事で、連日球場に足を運んでいます。この千葉大会の仕事も、今年で12年目を迎えることになりました。千葉大会に携わった頃は、年齢が実況アナウンサー陣の中で下から2番目だったのですが、今では一番上になってしまって…。それでも、私にとって毎年楽しみにしている仕事なので、甲子園に出場する学校が決定(26日予定)するまで、全力で走り続けるしかないようです。(なお、今年はグランド内の優勝校の監督・キャプテンインタビューを担当しますので、関東地区のNHKには、インタビューの声だけは流れることになっているようですが)

さて、BOATRACE徳山や三国のFacebookを見た方はご存知かと思いますが、私は7月6日に山口県周南市で開催された「萌えサミット2014」のイベントにお邪魔しました。例年、このイベントには、オラレ徳山の前でボートレース徳山がPRブースを出展しています。さらに、今年はパワーアップして特設ステージでボートレースを20分間にわたってPRしたりと、新しいファンの獲得にかなりの熱意が伝わってきました。

そのPRを後押ししたのが、ゲストとして登場した、声優の野田順子さん(モンキーターンの波多野憲二の恋人・生方澄役)と福井支部の藤堂里香選手。まぁ、藤堂選手のコスプレ(マクロスの「シェリル」)には、相当衝撃的でしたが…。

その中で、私が一番聞いてみたかったのが、「アニメ『モンキーターン』で、野田順子さんが演じる『澄ちゃん』がボートレースの実況をしたら?」という企画でした。実況アナウンサーをしている私にとっては、どんな風に喋るのだろうと注目していました。

でも、声優と実況アナと分野が違うものの、実際にあったSGレースの映像に合わせて喋る野田さんは見事でした。絶妙な間をとりながら、澄ちゃんの声でレース実況をやり遂げ、ファンの方が大きな拍手を送っていました。ちょっとコツを掴めば、野田さんはライブのレース実況も、簡単にしてしまいそうな印象を受けました。

痛感したのが、喋るという基本が鍛えられていることです。プロの声優として仕事を続けていくことは、相当のレベルでなければ生き残っていくことは出来ません。目指している人も多いので、自然とそういう結果になっていきます。

最後に私が思ったのは、私を含めてボートに携わっているアナウンサーは、もっと「プロの喋りとは何か?」という原点を見つめ直さなくてはいけないということです。来月、三国で開催されるレディースチャンピオンでは、これまでよりもレベルアップさせて、ファンの心に届く実況を届けられるように、私自身も心身共に鍛えていきますので、よろしくお願いします。

小林習之

1969年滋賀県大津市生まれ。千葉大学法経学部経済学科卒。1991年に三重テレビのアナウンサーとして入社。1年目に、津ボートレース展望番組「津ボートレースアワー(現・ボ〜っト見せちゃいます。津ぅ)」のMCを担当したのがボートレースとの出会い。1994年にフリーアナウンサーに。テレビ埼玉「レースダイジェストBACHプラザ(現・BACHプラザ)」総合司会やBOATRACE戸田の実況が本格的な公営競技アナウンサーのデビュー。ボートレースの師匠は、スポーツ報知若松担当の井上誠之記者(師弟関係は27年)。また、ボートレース以外はオートレース、高校スポーツ(野球・サッカー・ラグビー・春高バレー)、プロ野球、Jリーグ、海外サッカー(オランダ・ポルトガル)などの実況をこれまで担当。2019年1月、BOATRACE三国の正月開催「初夢賞」をもってレース場メイン担当のアナウンサーを引退。現在は、有限会社アップライトの経営者として後進の指導を中心にあたる。