「自分の整備したモーターと勝負に行くのって楽しくないですか?」高橋直哉/BTS河辺イベントレポート
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6月17日から全国のボートレースチケットショップ(BTS)で現役レーサーによるトークショーイベントが開催されている。7月30日は秋田県秋田市にあるBTS河辺で、同県出身の高橋直哉によるトークショーが行われた。本記事ではイベントの様子をお届けする。
レーサーになったきっかけは?
父親がボートレースが好きで、中学、高校時代にBTS河辺に連れて来てもらっていたんです。最初は興味もなかったし、(ボートレースが)よく分からなかったですね。父親には「試験を受けてみないか」とも言われていました。高校を卒業後、一年半ほど会社員をしていましたが、面白そうだと思っていたので頭の隅にボートレースのことがあって。会社員をやりながら受験しました。 1回目は箸にも棒にも掛からなかったですね。今日も会場で体験の模擬試験がありますが、試験の成績も良くなかった。それから勉強して、体も鍛えて、3回目で合格しました。20歳のときです。入所したのは21歳でした。
今までの選手人生で嬉しかった勝利は?
初勝利が一番嬉しかったですね。初めて1着が取れた平和島での光景を覚えています。6号艇で、まくり差しでした。勝利を確信できたのはゴール直前。先輩たちに平和島の水面に投げられお祝いしてもらいました。
ボートレーサーになって良かったことは?
勝った分だけお金が稼げる、やりがいがある仕事だと思います。当然浮き沈みはありますが、やりがいがあるのが嬉しいですね。 プロペラ叩きや整備など自分でセッティングしますが、秋田工業高校機械科出身で、もともと整備は得意。自分の整備したモーターと勝負に行く。楽しい仕事だと思いませんか(笑)。
レーサーとしての一日を教えて下さい
実は今も秋田在住で秋田からレース場に通っています。近くても関東、遠くは九州なので移動には時間を使います。 前検日は、特に新人だとやることが多いので、早めに行って準備をします。前乗りすることもありますね。エンジンをボートに乗せるときに手伝うのが新人の仕事。エンジンだけで50キロくらいあるので二人でやるんですが、いろいろな先輩のところに手伝いに行かなければならないのが大変でしたね。 自分の整備もして先輩の手伝いもするので、新人は目まぐるしい忙しさです。今は後輩にプロペラや整備、旋回を教えるので忙しいのは変わってないですかね。
レース前に食べる勝負飯はありますか?
勝負飯はないですが、ルーティンはあります。例えば今日1着を取れたら、明日も同じ流れで過ごす。同じ時間帯にお風呂に入る、寝る時間も同じにするなど、いいイメージを明日につなげるようにしています。
休みの日の過ごし方は?
休みの日は、だいたいぼーっとしています。仕事のことを何も考えない時間が欲しいんですね。 今は特に家族でキャンプに行くので、涼しい山の自然の中でぼーっとするんです。 レース場に行くと皆様のイメージよりもかなり暑い中で仕事をするので、ちょうどいいリラックスになります。
これからレーサーを目指す人へメッセージ
秋田はレース場のない県ですが、ボートレーサーは秋田から通って活躍できる仕事。 今、秋田県に僕一人しかいないので、そろそろ後輩が欲しいですね。 やる気さえあれば何とかなります。秋田の後輩をつくるために僕が全力でサポートします。男性でも女性でも、お子さんもぜひ。