「レーサーしかないという思いで目指しました」板橋侑我/ BTS焼津イベントレポート
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6月17日から全国のボートレースチケットショップ(BTS)で現役レーサーによるトークショーイベントが開催されている。7月1日は静岡県焼津市にあるBTS焼津で、同県出身の板橋侑我によるトークショーが行われた。本記事ではイベントの様子をお届けする。
何故レーサーになろうと思いましたか?
高校までサッカーを続けたんですけど、高校生になると中学よりも体格差がかなり出てしまって。試合にも出してもらえないし、このままやっていても意味ないなって感じて、高1の時に見切りを付けました。それ以降は目標もなくダラダラ生きていたんですけど、高3の春に「このままだと進学は難しいぞ」と先生に言われて。何か自分に向いていることはないかと父に相談してみたら、僕の体格を見て勧められたのがボートレースでした。キッズカートをやっていたころから整備士になるのが夢で、自分で整備をしてボートを操縦するボートレースはうってつけのスポーツだと思って。勉学も何もしていなかった僕はそれしかないと、藁にもすがるような思いで目指しました。
レーサーになる前は何をしていましたか?
5歳のときにキッズカートをやっていて、小学生に上がるときに並行してサッカーをやっていました。家の事情もあって小学校でキッズカートはやめて、サッカーを高校1年生までやっていました。ボートレーサーを志してからは握力を鍛えるために毎日グリップを握ったり、自分に足りないものを考えてメニューを組み立てて、欠点を補うためのトレーニングを積み重ねていました。
養成所時代について
座学や実際のボートに触れることやボートレーサーになるために教えてもらうすべてのことが本当に楽しかったです!ただ、僕は同期で1、2位を争うくらい教官に怒られていたので、それはとても辛かったです。忘れ物をして怒られた時、当時は「自分はなぜ怒られているのか」わからなかったんですけど。選手って、前検に入る時に登録票が必要なんです。それを忘れると参加できないし、1カ月レースにも出られない。プロになってからそういう問題を起こさないように怒ってくれていたんだとわかったので、気をつけなきゃと思えました。
初出走の時の思い出は?
初出走はめちゃくちゃ緊張したことを覚えてますね。僕は筋金入りでデビューしてしまったので、ヘタなことはできないと余計に緊張しました。初出走で2着になった時は「俺、通用するやん!!」って思って、ちょっと調子に乗っちゃったかもしれない(笑)。でも、本当に嬉しかったです。
レース開催中はどんな風に過ごしていますか?
選手それぞれで過ごし方は違うのですが、デイレースの時は朝からエンジンやペラの具合を、時間をかけて調整しています。特に天候や気圧にすごく左右されるので、小さな変化があるたびに時間をかけて調整しています。宿舎に戻ってからは、ハードディスクに撮り溜めたアニメや趣味の番組を見たりしています。
レース以外の時間で癒しはなんですか?
レースが終わって1番最初に改札を出ると、娘が笑顔で待っていて。娘を抱っこした瞬間に1番疲れが取れていくのが分かるんです。あとは飼っている猫に癒されたりとか、趣味に没頭している時が幸せだなって思います。僕は料理を作るのがすごく好きで、その作った料理を美味しいと言って食べてもらった時は本当に嬉しいです。
これからレーサーを目指す方へのメッセージ
これから試験に向けて動くと思うんですけど、僕もそうだったんですが、トレーニングとか、きつい時っていうのは絶対にあるんですよね。それでもボートレーサーになって、こういう世界で生きたいって目標を置く。困難があっても自分に合った方法で解決する方法が必ずあると思うので、誰かに聞くのではなく、まず自分で考えて行動して、乗り越える力を身につけたら、選手になってから強くなることに繋がっていくと思います。