~実況アナの穴目八目~

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昭和28年4月24日に、BOATRACE鳴門の歴史は始まりました。そして、60年の月日を過ぎて、今のBOATRACE鳴門の歴史に一つのピリオドが打たれます。「60年間ありがとう競走」は、いよいよ2月23日に優勝戦が行われます。

今回は、事前に募集があったレースタイトルが5日間(60レース)ついているということで、私・小林アナが実況を担当することになりました。BOATRACE鳴門に対する思いを乗せた内容だったり、「子供が小学校に入学する記念に」という内容などだったりと、鳴門のファンがどういうスタイルでボートレースを触れ合っていたかというのも痛切に感じました。

南海地震に対しての津波対策の護岸工事と新スタンド建設を行うため、約2年間のレースの休催をして、平成28年度には新しいスタンドに衣替えしての開催が予定されているBOATRACE鳴門。その時が来るまで、楽しみに待っていたいと私は思っています。

さて、現スタンドでの最後のレースとなる「60年間ありがとう競走」。その優勝戦について、現場でレースを見ている私なりの見解を、ファンの皆さんにお伝えします。

レース場をあげて、高配当が出る割合が高いをPRしているBOATRACE鳴門。準優勝戦は、まさにその通りのレース展開になりました。何と、全ての準優で1号艇と2号艇の選手が3連単の舟券に絡むことが出来ず、10レースと12レースは万舟券。11レースも9,000円台の配当が飛び出し、穴党ファンにはたまらない準優勝戦となりました。

優勝戦メンバーは、①武田信一武田光史烏野賢太一宮稔弘里岡右貴菅章哉と、以上の6選手。実績では、来月のSGボートレースクラシックにも出場する烏野選手といいたいのですが…。モーターの仕上がりとしては、何度もまくられたりと相当苦しい場面が目立つので、評価を下げざるを得ません。

モーター面では、枠番のいい「武田コンビ」に目がいきます。人気は、この2選手に集まる可能性が高いでしょう。ただ、私がお奨めしたいのが、ダッシュ戦になると持ち味が倍増する一宮選手!! 烏野選手が自分で仕掛けるパワーはかなり「???」な分、一宮選手がバチッとスタートを決めて、一気にまくっていくシーンは描けます。

加えて、外につける里岡選手と菅選手は実戦足がしっかりしていて、一宮選手に十分ついていくことが出来ます。

狙い目として、④=⑤-流しと④-⑥-流し。押さえで、⑤-流し-④で高配当狙いを推奨します。

私にとっても、現スタンドの鳴門の実況席で喋るのは最後です。悔いのないように、最終日の実況アナとしての仕事を全うしていきます。

小林習之

1969年滋賀県大津市生まれ。千葉大学法経学部経済学科卒。1991年に三重テレビのアナウンサーとして入社。1年目に、津ボートレース展望番組「津ボートレースアワー(現・ボ〜っト見せちゃいます。津ぅ)」のMCを担当したのがボートレースとの出会い。1994年にフリーアナウンサーに。テレビ埼玉「レースダイジェストBACHプラザ(現・BACHプラザ)」総合司会やBOATRACE戸田の実況が本格的な公営競技アナウンサーのデビュー。ボートレースの師匠は、スポーツ報知若松担当の井上誠之記者(師弟関係は27年)。また、ボートレース以外はオートレース、高校スポーツ(野球・サッカー・ラグビー・春高バレー)、プロ野球、Jリーグ、海外サッカー(オランダ・ポルトガル)などの実況をこれまで担当。2019年1月、BOATRACE三国の正月開催「初夢賞」をもってレース場メイン担当のアナウンサーを引退。現在は、有限会社アップライトの経営者として後進の指導を中心にあたる。