佐藤隆太郎
佐藤隆太郎

丸亀

“スターの競演”終結/丸亀・ボートレースオールスター

{{ good_count }}

ボートレース丸亀のSG「第52回ボートレースオールスター」は1日の12Rで優勝戦が行われ、絶好枠に構えていた佐藤隆太郎がインから押し切ってV。3月の若松クラシックに続いてSG連続優勝を決めた。SG初優勝をしてから立て続けにSGタイトルを獲得したのは、1961年の倉田栄一さん、1974年の野中和夫さん、1991年の西田靖以来、史上4人目の偉業達成となった。

振り返って見れば佐藤隆は前検から最終日まで常に主役だった。エンジン抽選で最後に残っていたエース機の47号機を獲得。周囲の期待をひしひしと感じながら、しっかり結果を残したのはさすがだ。最近はSGの大舞台でも“実績よりもエンジン”を重視する傾向にあり、エース機を駆る選手が前評判通りに大活躍すればシリーズの盛り上がりもひと味違ったといえよう。2日目あたりから場内を歩いていても「リュウタローが凄いな」との声をあちことから聞かされた。主役が威風堂々と立ち回ったのは称賛に値する。今後、SGで新顔となりそうなA1選手にも佐藤隆のこの奮闘は刺激を与えたに違いない。

節間を通して見れば、当地では32年ぶりの開催となったオールスターは盛況のうちに幕を閉じた。売り上げは目標の180億円に対し、203億6040万6600円と大幅に超えた。初日から場内に熱気があふれていたが、その要因を分析すれば、他のSGとは趣が違う“スターの競演”が繰り広げられたことにある。ファン投票7位の菅章哉は「ファンの期待に応えたい」と前検の段階から節間チルト3度宣言。枠に応じて使い分けるのではなく、早々と毎走、真っ向勝負を挑んだのは「これで選んでもらいましたから」とファンの共感を得たはずだ。大外から節間4勝を挙げたのは立派。来年はドリーム戦に選出(6位以内)されることだろう。

オールスターには女子枠が8つある。実力的には百戦錬磨のSGウイナーにはやはり一枚劣るが、初出場組の清水愛海と川井萌の奮闘は光り、経験値が絶対的に少ない新鋭がどこまでやれるのか、探る楽しみもある。他のSGと違って「オールスターだけは自力で出ることができない」とほとんどの選手が口を揃えている。今節は菅が“アウトサイダー”として盛り上げたが、来年は内寄り専科の強豪や、売り出し中の新鋭女子が選ばれ、もっと個性が水面に咲けば、さらに盛り上がるだろう。今節の勝利者インタビューの熱気は、他のSGとはまた違ったものがあふれていたような気がしてならない。

優勝戦の結果はこちら 丸亀12R

優勝者コメント・佐藤隆太郎

「グランプリのつもりで行きました。逃げられて良かったです。スタートはやっぱり慎重になりました。そこはもう少しスタートの技術をつけたいですね。舟足は1走目の時点からいい足をしていた。みんなに見せつけられるような足にしたいと思っていた。(優勝戦の仕上がりも)良かったです。(優勝戦当日は)エンジンもしっかりしていたので、バタバタせずに過ごすことができました。これからもSGでいい結果を出したいです。初日の1走目でいい勝ち方ができたので。そこで(優勝を)意識するようになりました。グランプリはセカンドからになると思うので獲れるように半年間を過ごしたい。すごいことなので挑戦したいですね。たくさんの声援をありがとうございました。もっともっと強くなって、いいレースを見せて盛り上げたいと思います。ありがとうございました」