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福岡
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ボートレース福岡のPGI「第38回レディースチャンピオン」は8月7日に開幕する。"クセ"のある当地での初開催。期待を一身に背負うのは渡邉優美だろう。ここ数年の強さは数字が表す通りだが、今年2月のびわこGⅡ「レディースオールスター」で悲願の女子ビッグタイトルを初獲得。当地は2023年1月の正月戦で、地元の強豪を打ち破って初優勝。昨年は7節、今年も既に2節と、誰よりも走り込んでいる。調整面でのアドバンテージも計り知れない。何より当地はどこよりも思い入れのある水面。うねりを乗り越える気持ちの強さで、渡邉に勝る選手はいないだろう。エンジン抽選運があるとはいえ、GI初制覇への条件は、ほぼ揃ったと言えよう。
最大のライバルとなるのは昨年大会の覇者・遠藤エミ。以前は夏場の調整に苦戦しがちだったが、21年の浜名湖で優勝を飾って払拭した。不安があるとすれば、当地との相性面。優勝歴はあるが、近年は22年GI周年、SGボートレースメモリアル、23年GI周年と、記念レースばかりで、思うような結果が出せていないことか。それでも遠藤のスピードを持ってすれば、すいすいと乗りこなしてしまう気もするが。
選考勝率7.31とトップで乗り込むのは浜田亜理沙。昨年のクイーンズクライマックスでGI初優勝を飾って一躍ヒロインとなったが、それ以降も好調を持続。クラシック、オールスターとSGを経験してさらにたくましくなった印象さえある。当地は約1年ぶりの出場とややブランクはあるが、乗りっぷりの良さは健在。冬夏連覇に挑戦する。
初タイトルという観点では、細川裕子に"そろそろ"の期待が集まる。常に優勝候補に挙げられる一人だが、タイトルには手が届きそうで届かない状態が続く。ここ一番で勝負強さを発揮できれば、新たな女王誕生は目前だ。
三浦永理と平山智加もドリーム入り。選考2位の三浦の今年の優出は女子最多の10回。安定感では群を抜いている。平山は昨年の津大会では優勝戦1号艇で4着。そのリベンジを果たしたい。
そして地元勢は渡邉を含め、6人が参戦。川野芽唯は、地元でクイーンズクライマックスを制した。女王経験のある小野生奈は23年3月に産休から復帰、ハイアベレージを残して優出を重ねているが、優勝には手が届いていない。復帰後初Vを地元水面、それもGIで飾ることができるか。
今年の出場選手を追う上で、触れておかなければならないことがある。それは主役級が立て続けに不在となったことだ。理由はさておき、守屋美穂、田口節子、香川素子、西橋奈未、高田ひかる、鎌倉涼、土屋南と、優勝してもおかしくないメンバーがことごとく出場機会を失った。
裏を返せば、それだけ実力拮抗、激戦ムードになったということ。中でも中谷朋子や長嶋万記は、ドリームこそ漏れたが実績は十分。中谷は5月の若松オールレディースで今年初優勝を飾ると、続く当地オールレディースでも予選をトップ通過。準優で涙を飲んだが、直近で当地を走ったアドバンテージもある。
長嶋は昨年2つのGⅡを含め、優勝7回。強い長嶋が戻ってきた。意外なことに、長嶋のGI通算4優出は全てクイーンズクライマックスでのもので、このレディースチャンピオンでは優出経験がない。近況の充実ぶりからすれば、初優出どころか、初優勝してもおかしくない存在だ。
元・地元の寺田千恵も実績は十分。4月の当地ヴィーナスシリーズを制した藤原菜希も、当地の難水面を乗りこなす一人だ。
大駒の不出場によってチャンスが巡ってきたのは若手陣。平川香織、後藤美翼、蜂須瑞生、山本梨菜、上田紗奈、刑部亜里紗が初出場を決め、そのうち、平川、上田、刑部の3人は登録番号5000番台。まずは水神祭を目指した戦いになるが、伏兵として注目しておきたい。
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