児島
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島村隆幸がSG覇者5人を相手に堂々と逃げて優勝/児島キングカップ
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〈初日〉初日メインの「キングドリーム」は毒島誠が逃げて白星。前検から初日レース本番までプロペラを叩き続け、調整を間に合わせた。6コースから差した守屋美穂が2着、菊地孝平が3着に続き3連単は1万2600円の好配当で決着した。前半6Rで鮮やかなまくり差しを決めた井口佳典が11Rで逃げて初日ただ一人連勝スタート。1号艇の1走だった西村拓也、岡崎恭裕、黒井達矢が逃げて勝ち星を飾った。2走組では2Rでインの平尾崇典をまくって1着の島村隆幸が5号艇の10Rで2着と好発進。7Rで逃げた稲田浩二が11Rで3着。秋山直之が4、6枠の初日を2、2着にまとめた。地元勢を率いる平尾は1、2枠の初日にSを遅れ、6、6着と大きく出遅れた。
〈2日目〉2日目メインの「ガァ~コドリーム」は初日3、4着だった池田浩二がコンマ08のトップSで逃げ切り、3コースからまくり差した井口が2着、4コースの桐生順平が3着に続いた。2日目を終えて1、1、2着の井口が得点率トップに立ち、2位タイは初日2着、2日目1着の上田龍星、水摩敦、菅章哉の3人。上田は逃げ、水摩は6コースまくり、菅は4カドまくりで白星をもぎ取った。堅実に着順をまとめている片岡雅裕、稲田、岡崎、毒島、黒井が6位タイ。島村、西村、2日目ドリーム戦1着の池田が11位タイ。苦戦が続く地元勢では6号艇の初日ドリーム戦で2着の守屋が2日目5、3着で18位タイにランク。渡邉和将と藤原啓史朗は逃げて白星。初日6、6着の平尾はまくり差し1着で望みをつないだ。
〈3日目〉3日目終了時の得点率トップタイは8.00の島村、水摩、西村と混戦状態。島村は2連対率26%、これまで優出のないエンジンを乗りこなし、初日の平尾に続き、3日目はインの松井繁をまくり切って2勝目をマークした。45%の好素性機を手にした水摩は2日目に6コースまくり、3日目は逃げを決めて2勝。西村は初日に逃げ、3日目は2コースまくりで勝ち星を挙げた。初日連勝、2日目ドリーム戦2着の井口は3日目5、3着で4位に後退。片岡は3日目にインから3着で5位。抜きと差しで2勝している篠崎仁志が6位につけた。7位タイは7.00の稲田、吉川元浩、岡崎、毒島。11位タイに田村隆信と桐生。16位タイは6.00で守屋、藤原ら7人が並ぶ大混戦。ドリーム組の松井繁は不良航法のため減点10。石野貴之は7Rで転覆。負傷のため1号艇の12Rを欠場し帰郷した。
〈4日目〉ドリーム組が予想外の苦戦を強いられる中、1走目のまくり1着から快調に飛ばす島村が得点率8.33でトップ通過を果たした。4日目、6号艇の1走だった西村が12Rで2着に粘り8.00で2位。初日4、3着、2日目以降オール2連対の吉川が7.67で3位に続き準優1枠を勝ち取った。ドリーム組では初日連勝の井口が7.33で4位。初日ドリーム戦1着の毒島は予選最後の12Rでまくり一撃。3連単6万4千円台を叩き出し5位へ浮上。篠崎仁が6位で準優入りを果たした。11人が出場した岡山勢は守屋が6.00で予選をクリア。ボーダーは下がり5.83の池田が16位。5.67で4人が並ぶ混戦となり、上位着順差で萩原秀人が17位、菊地が18位に滑り込み、関浩哉と吉田拡郎は予選落ちした。
〈5日目〉4日目までは快晴でホーム向い風のもとでレースが争われたが、5日目は雨。気温も低下し、準優勝戦は追い風に急変。風向きの変化が戦況に影響を及ぼすことになった。チルト3度の菅がカギとなった10Rは枠なりの3対3で菅は5コース。1コースの吉川はコンマ21とスリットでへこんだが、1Mまでに伸び返し逃げ1着。2コースからSでのぞいた井口と、まくって出た菅が1Mで競り合う展開となり、6コースから差した池田が2着。菅は6着に終わり、5着の井口は不良航法のため賞典除外となった。11Rは水摩が3カド戦に出たが、コンマ15の水摩が6番手S。他の5艇がゼロ台Sを踏み込み、2コースの毒島が差して1着。4コースから差した片岡と1号艇の西村で2着争いとなり、片岡が2着で優出。予選2位の西村は3着で優出を逃した。12Rは全艇が速いSとなり、3コースの上田がF。コンマ02のSを決めた島村が逃げ、2コース差しの篠崎仁が2Mで守屋を差し返して2着。1Mで振り込み転覆した上田の事故艇があったため、1周で順位は確定し、島村、篠崎仁、守屋の順でゴール。豪快な攻めとS力で予選1位、準優1着の島村が優勝戦の1号艇を勝ち取った。
〈6日目〉前夜の激しい雨は上がり、最終日は晴れたり曇ったり。準優のみホームで追い風が吹いたが、最終日は再びホーム向い風のコンディションとなった。1Rは大山千広、2Rは渡邉が逃げて1着締め。3Rは準優進出組の萩原が逃げて白星を挙げた。4Rはインの守屋が準優同様コンマ02のSを放ったが、2コースの豊田健士郎が差してシリーズ最後に白星。守屋は2着、柳沢一が3着に続き3連単は1万330円。5コースから4コースの井口を締めてまくりに出た水摩は不良航法。井口は6着に敗れ、後半レースでボート交換を余儀なくされた。5Rは菅がチルト0.5で調整しカドまくりに出たが、内の艇に引っかかりまくり切れず、桐生が逃げて1着。6Rは菊地がしっかりと逃げ切り、7Rはコンマ09のSを決めた中澤和志が逃げて3勝目をマーク。8Rは岡崎が逃げてイン優位の流れが続いていたが、井口が1号艇の9Rは河合佑樹がカドまくりで1着。井口は2着、秋山が3着で3連単は1万3700円の好配当となった。
特別選抜B戦は3カドまくりの菅にインの水摩が応戦。2コース菊地が差して先頭に立ったが、2M差した水摩がホームで菊地を捕まえて逆転勝利。11Rは準優でイン3着の西村がしっかりと逃げて白星。優勝戦は1号艇の島村がコンマ13のSでイン先制。SG覇者5人を相手に堂々と逃げてGI2度目の優勝。3コースからまくり差しを狙い、1周2Mで全速ターンの毒島が2着。101期の篠崎仁と片岡で3着を争い、篠崎仁が3着に浮上。片岡は4着。2コース差しでバックは2番手を争っていた吉川は5着に後退。6コースの池田は1Mで出番なく6着に終わった。
優勝者コメント・島村隆幸
「出来過ぎ。めちゃくちゃ嬉しい。ファンの皆さんが声を張って応援してくれているのを見て、それが一番嬉しかった。GI初優勝の宮島は事故レースだったのでガッツポーズはしなかったが、今回はしようと思った。今節は1走目にまくりで勝てたことが大きい。あれで勢いに乗れたし、あの1着がなければ得点1位にもなれなかった。ペラは毎節違う形で行っているが、調整をしっかり合わせられている。今節も体感良く仕上げられた。最近は調子が良すぎ。いつも通りにやっているだけで、何も変わっていない。大きな目標とかは立てず、毎節優勝を狙って走っている結果。3月の唐津も4月の宮島周年も江戸川も1号艇ではない優勝。なかなかそんなことはできない。だから、すごく流れがいいんだと思う。今までSGに次点で出られないことが続いたが、今年は何個か決まっている(6月徳山グランドチャンピオン、7月オーシャンカップ)ので、SGでも活躍したい。髪の毛を結ぶとヘルメットに入らないので、レース時はおろしている。差したレース後に後ろがぬれていると思ったが、ヘルメットから髪がなびいていたのは知らなかった(笑い)。自分は口下手なので。(とファンへひと言の前に、しばらく言葉を詰まらせ)応援して下さってありがとうございます。これからも目の前のレースだけを考えて走ります」