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今大会は地元岡山勢が11人。エース・茅原悠紀は不在だが、地元でSG優勝を飾った実績と持つ平尾崇典を筆頭に、67周年を制した吉田拡郎、クイーンズクライマックス連覇の田口節子、今や各地周年記念の常連である守屋美穂、新春のオール岡山Vの渡邉和将ら岡山支部の精鋭が満を持して地元周年に臨んだ。直前のゴールデンウイークで優出した5人がそのまま今節に乗り込み、調整面で有利と思われたが、やはり記念の壁は厚かった。2日目終了時の地元最高位は得点増しのドリーム戦で6コースから2着に粘った守屋の18位タイ。実績上位の遠征陣がシリーズをリードしている。
前節、山本寛久が苦戦した50号機を引いた井口佳典は、「自分の好きな乗り心地ではないからペラを大幅に叩く」と前検日にペラを調整。初日に連勝、2日目のドリームは2着と早々と正解を出した。2日目終了時にトップに立っているが、「外枠も残っているからまだまだ。思い切って攻めたい」と当然のことながら緩める気配は全くない。当地では61周年で優勝。近況はマスターズチャンピオンで王道V。やはり、勝ち方を知っている選手は強い。2日目に6コースまくりを決めた水摩敦も圧巻。レース足にも伸びにも振れるエンジンだけに、インとカドになる3日目も楽しみな存在だ。石野貴之が1号艇の12Rは菅章哉が6号艇。石野は「問題ない」と意に介さないが、本心はやっかいな相手がいると思っているだろう。
正念場の3日目、1Rの1走ではあるが注目したいのが菊地孝平だ。2日目のレース後、菊地は語り続けた。「乗りやすいし、足に悪いところは一つもない。ただ、自分の状態が悪い。最近ずっと、自分のターンにイライラがつのっている。そこをグッとこらえて落ち着いてレースをしたい」と笑顔はなかった。菊地と言えば言葉のセンスも抜群で、見出しになる言葉でリップサービスする選手。かつて当地の優勝戦1号艇で差された峰竜太との再対決となった当地68周年では「リベンジではなく、常にチャレンジ」とポジティブワードでイン逃げV。昨年は「必死のパッチで走る」とどこかで覚えたであろう関西の言葉を用いて笑いを取った。
当地との相性は抜群で、5号艇の58周年はまくりで優勝。当地周年は67、68、69、70周年と4年連続で優出中だ。名手・菊地のリズムが狂ったのは昨年12月辺り。当地の一般戦でも優出を逃し、その後は事故続き。1号艇の優勝戦でも勝てなくなった。だが、菊地はそんな自分と真正面から向き合っている。言葉の力を知る菊地は、あえて自分の苦悩を口にした。流れを一掃するのは相性抜群の当地しかない。菊地が引いた13号機は『勝ち運』を持つエンジンだ。2号艇で2回優勝している事実を菊地は承知。前検日に「優勝戦に2号艇で乗ればいいですね」と笑顔を見せていた。ここまでの成績は3、4、5着で26位タイ。3日目はひそかに1Rの1回走りで5号艇。ここで勝負圏内に踏みとどまらなければ4日目はない。何度となく、逆境で強さを見せる光景を当地で見てきた。3日目は1Rの菊地から12Rの石野、井口、菅の対決まで目の離せないレースが続く。乞うご期待!
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