稀に見る大激戦を制した秦英悟が今年V5達成！！

企業杯「キリンカップ2021」の優勝戦はまれにみる大激戦となった。午後からはしとしとと雨の降る最終日となり、気温20度とやや肌寒いなかで優勝戦開始のファンファーレが場内に響き渡った。

1号艇には地元エースで大本命の守田俊介、2号艇に今年V4と快調な秦英悟、3号艇には準優勝戦で鮮やかに2コースから差しを決めた益田啓司、そして4号艇は準優勝戦で益田に差しを許すもしっかり2着を守った節イチパワーの小川知行、5～6号艇には今シリーズはパワーに泣かされたものの地力で優勝戦まで勝ち上がってきた山本寛久と吉田一郎の6選手が、スタート展示と同様に枠なりの3対3の進入で本番レースが開始された。

スリットではインの守田と大外の吉田がコンマ09のスタートを決め、秦、小川もほぼ同体で益田と山本寛がわずかに遅れを取った。そこからインの守田が1マークを先制するが、カドから発進した小川がパワーにまかせて果敢に握って、まくりを警戒する守田の内へまくり差しハンドルで切り返す。内からは差した秦も艇を伸ばしてくる。あとの3者は完全に離された。

バックではパワーにまさる小川が守田の前に出る勢いだが、2マークでは内を進んだ秦が先取り。続く小川に対し、守田は全速で対抗するも、ここで秦が一歩前に出て、小川、守田が艇を並べて2番手に。しかしここから再び小川が足を伸ばして先頭の秦を追いつめる。が、2マークではこれが深追いとなり秦の引き波に乗って大きく後退。3番手の守田が2位に浮上するも、先頭を行く秦とは完全に差をつけられる。まれにみる大激戦の優勝戦もここで上位の隊列がほぼ決した。

大激戦を制した秦は当地通算V2、そして自身のキャリアハイとなる今年V5を達成。秋のビッグイベントである平和島ダービーへの出場も決めており、いっそう弾みをつける最高の優勝となった。