椎名豊が優勝戦1枠！

「第58回サンケイスポーツ賞」5日目。準優戦の時間帯は多摩川上空に真っ黒な群雲。豪雨に方向の一定しない強風が吹いて突如荒れた水面コンデションに。水面の乱れがレースの乱れを呼んだか、得点首位の杉山裕也に2位の魚谷智之まで1枠インで敗戦。荒天の中でも一番水面が落ち着いた11Rを逃げた椎名豊が、予選3位ながらV戦1枠の椅子をゲットと流れを手にした。椎名はここを勝てば津→丸亀からの3連続V。今年早くも6つ目の優勝となる。

【準優10R】

枠なりの3対3。スタートはスロー3艇が0台でイン杉山も不足なしの仕掛け。ただ…1Mで杉山は先手マイもまさかの座り込み。ジカ外の若林将はここにあおられ、中筋勢も大きく外に振られる。このスキを逃さず最内を差し伸びた渡邉俊介が白星を挙げた。3連単は6-1-5で15万1280円のビッグ配当となった。

【準優11R】

進入は枠なり3対3。スタートで踏み込んだのはカド山谷央でコンマ01…しかし伸び切れず。イン椎名はコンマ12の仕掛けも伸び返して、しっかり逃げを決める。2着は差した廣瀬将亨と山谷のバトルだったが、2M巧く内へ切り返した廣瀬が競り制した。

【準優12R】

進入は枠なり3対3。スタートではどよめきが…。インの魚谷がコンマ17タイミングで、ジカ外の高野哲史がコンマ09と完全にイン遅れの形。高野は容赦なく1Mまくりを決めて白星。最内を切り込んだ奥平拓也が、ここも2着に食い込んで3連単2-6-3は9万8340円の高額配当決着となった。

以上準優3戦の結果、優勝戦12Rメンバーは以下のとおりとなった。

【①椎名・②高野・③渡邉・④杉山・⑤廣瀬・⑥奥平】

椎名は仕上がりもいいが、当節はツキも持っている。イン戦も今年の成績は2連対率9割超えと安定しているし、スローのスリット隊形も大きくは崩れず展開も悪くない。ここは頼れる本命印となりそうだ。高野は気温が低下した準優戦はトップ級の足が戻っていた。ただ気温が高い状況だと、舟足は中上程度。気温状況には注意。渡邉は5日目の上昇度は一番。「4日目の失敗を元に、いい調整が出来た。ターン足と乗り心地は凄く良くて、久しぶりに威張れる足をしています」とのこと。椎名のミス待ちだが穴ならここか。杉山は正直もうひと足たらずだが、4カド戦は達者な方で連圏なら十分。廣瀬は合えば出足、回り足系でここが連穴候補。奥平もパワーはかなりだが、この相手関係では準優のような絶好の差し場が開いた時の展開待ちとなる。