磯部誠が愛知のトップの座を狙う！

昔、仲口博崇が言っていた言葉だが、「正月やお盆レースは一回の取りこぼしが許されない。ドリーム戦で3着以内に入らないとそれだけで優勝のチャンスがなくなる」。地元の強豪が揃う地元戦において、星を削り合う直接対決のドリーム戦が一番重要なのだ。ここで勝てば14点、2着なら12点。予選だと1着でも10点だから、ドリームメンバーがどれだけ優遇されているかが分かるだろう。一流選手は予選での取りこぼしが少ない。このドリーム戦で大きく点数を開けられるようだと、もう追いつけない。すなわち、予選トップ通過は無理ということだ。

ドリーム戦を前にして、磯部誠がポツリと言う。「3カドでもやろうかな。優勝を狙うならここで浩二さんと何とかしないと…」。今年飛躍を遂げた磯部は、今までにないぐらいどん欲になっている。あわよくば、愛知のトップの座を奪わんぐらいに思っているはずだ。打倒池田浩二にドリーム戦は3カドで勝負した磯部。正攻法では池田を打ち崩せないと踏んだからだ。しかし、結果はSで遅れてまくり差しも失敗。6着大敗に終わった。「もう2度とやらないと誓います。少しでも浩二さんをドキドキさせたかった」。慣れない奇襲が簡単に成功するはずもなかった。しかし、いい兆しもあった。「後半はソコソコ合わせられた。出ていくってことはないけど、この感じならいい」と機力にはOKサイン。

7日間のロングラン決戦、まだまだ挽回は利くと信じて、2日目からもこん身の走りを見せて欲しい。