準優勝戦は稀に見る大波乱

「BOAT Boy CUP」は準優勝戦が行われた。序盤こそイン主導のレース展開が続いたが、中盤以降は流れが一変。向い風がやや強く、水面が波立っていたのもあるが、ダッシュ艇のスタート攻勢がハマって内枠勢が叩かれる場面が続出した。

準優3番勝負もその流れを食い止めることができず、すべての準優で1、2号艇が優出失敗。エース機の井上尚悟、予選トップの倉谷和信もまくられ、稀に見る大波乱となった。

終わってみれば予選8位だった吉川喜継が優勝戦1号艇を獲得。当然、色気が出てるくるだろうが「特別に出てるって感じではないし、前節優勝したエンジンだと考えると、どうかな？」と未だに機力の手ごたえが良いとは言えないようだ。それでも、前節優勝の佐々木康幸は「優勝戦1号艇で乗るような足ではない」と言いながらも、イン速攻を決めた。「スタートが届かない感じで難しいけど、チャンスある仕上がりではあります」で、エース機の井上が不在なら、スタートさえしっかり決めれば久々に優勝のチャンスだ。

同じ滋賀支部からは北中元樹が優出。低勝率機ながらも伸びを中心に上位級の足に仕立て、準優10Rは2着ながら、3コースから伸びて1M先陣を切って見せ場を作った。「乗り心地重視の調整で日に日に良くなっている。すごく良いとは感じてないけど、この成績なら『いいですよ』って言わなアカンでしょう」と笑みがこぼれる。「スタートは自信持って行けてないけど、遅れないように行きたい」と。優勝戦は4号艇。カドに引ければ再び強攻策で波乱を呼ぶか。