まくり差しで北川潤二が突き抜け優勝！！

「デイリースポーツ杯争奪第31回オールニッポン選抜戦」の優勝戦は気温14度とやや肌寒いながら晴れ間が広がる空の下で行われたが、そんな寒さを吹き飛ばす熱戦が繰り広げられた。

スタート展示と同様に、枠なり3対3の隊形で開始。当地3連続優出となった杉山裕也がインからトップスタートを決めたが、2コースの吉田俊彦もほぼ同体。カド4コースの藤岡俊介、さらに北川潤二、北中元樹のアウト勢もほぼ横一線で、3コースの谷本幸司だけが1艇身弱遅れをとった格好に。

杉山がインから先制する構えも、これに敢然とまくって出たのが藤岡。だが抵抗する杉山と競り合う形になって藤岡は一歩後退。杉山が立て直そうとしたその時、その杉山と差しにまわった吉田俊の間隙をズバッとまくり差しで突き抜けたのが北川だった。まさに瞬殺の一撃。鮮やかに抜け出した北川を、立て直した杉山、藤岡が追う展開となり、後続3者は早くも大きく差をつけられる。このあと杉山が藤岡を振り切って2番手を確保する間に、北川はセーフティリードを保って悠々と先頭でゴールイン。GI初出場を果たした思い出深いびわこで、自身およそ10年ぶりとなる通算2度目の優勝となった。

3連単は5-1-4で13960円。イン逃げが2本しか決まらなかった波乱続きの最終日を象徴するかのように、万舟決着でシリーズの幕を閉じた。