GI江戸川大賞の舟券攻略 「風と波を読む」

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江戸川ボートのキャッチフレーズは「日本一の難水面」です。一級河川の中川が競走水面になっています。東京湾から6キロの位置にある関係で、潮位の変化を受けます。

満潮に向かう時間帯は、東京湾からの上げ潮(2マークから1マークへの流れ)で汽水、干潮時間は下げ潮(1マーから2マークへの流れ)で、水質も淡水に変わります。

水面が荒れるのは潮や川の流れと風がぶつかったときです。競走水面が波立つと安定板を装着してレースをするだけでなく、周回展示1周、本番2周でレースをすることもあります。常に水面状況が変わるので、それに合わせた舟券作戦が必要になります。

GI江戸川大賞の期間は風と潮の流れがぶつからないような時を選んでいますが、それでも無風で波高0㎝でのレースはありません。

水面状況は大きく分けて

1 上げ潮・向い風…潮の流れと風がぶつかり合い、波立つ。

2 上げ潮・追い風…潮の流れと風が同じ方向なので、水面は比較時穏やか。

3 下げ潮・向い風…川の流れと風が同じ方向なので、水面は比較的穏やか。

4 下げ潮・追い風…川の流れと風がぶつかり合い、波立つ。

●GI江戸川大賞期間中の潮汐

開催日 満潮時間 干潮時間 水面状況

10月15日(長潮) 14時42分 7時25分 前半は上げ潮、後半下げ潮

16日(若潮) 15時15分 8時37分 上げ潮だが、最終Rは潮止まり

17日(中潮) 16時09分 9時57分 上げ潮がやや強いが、最終Rは潮止まり

18日(中潮) 16時32分 11時07分 上げ潮がやや強いが、最終Rは潮止まり

19日(大潮) 16時53分 11時40分 上げ潮が強いが、最終Rは潮止まり

20日(大潮) 17時14分 12時21分 上げ潮が強いが、最終Rはやや下げ潮

●データが教える波と風の舟券(江戸川過去2年間・集計BoatAdviser・%)

・向い風・波高0~5㎝(下げ潮) ・向い風・波高6~20㎝(上げ潮)

コース 1着率 2着率 3着率 コース 1着率 2着率 3着率

1コース 49.9 19.1 9.5 1コース49.7 17.1 10.5

2コース 16.5 24.1 17.2 2コース14.8 23.0 19.1

3コース 14.8 20.6 20.3 3コース15.4 22.8 17.7

4コース 11.1 15.0 17.2 4コース11.5 17.0 17.8

5コース 6.1 13.5 21.2 5コース 5.9 11.8 18.7

6コース 3.4 9.7 16.6 6コース 3.7 9.8 18.0

・推奨出目 ①②③、①②⑤、②①⑤ ・推奨出目 ①③④、①③⑥、①④⑤

波高が高いときは6コースの3着受け

波高に関係なく1コースが強くなる傾向です。スタートが決めやすくなので、横一線のスリットになるからでしょう。波が高いときは2コースから1着が減ります。攻めてもターンで流れるためです。6コースは3着なら狙えます。江戸川の道中接戦に強い選手がいたら、ぜひ狙ってみてください。波の高いときの方が6コースからの3着率が上がります。

・追い風・波高0~5㎝(上げ潮) 追い風・波高6~20㎝(下げ潮)

コース 1着率 2着率 3着率 コース 1着率 2着率 3着率

1コース 48.8 23.3 10.4 1コース46.9 23.1 11.2

2コース 19.3 24.3 17.1 2コース20.9 24.4 18.0 19.4

3コース 13.5 18.2 22.0 3コース11.9 18.0 19.4

4コース 12.2 16.2 16.2 4コース12.5 13.9 18.0

5コース 6.2 12.8 18.0 5コース 6.4 11.7 15.7

6コース 3.1 8.1 18.5 6コース 3.4 10.7 18.8

・推奨出目 ①②③、①②⑤、②①⑤ ・推奨出目 ①⑤②、②①③、②①⑤

2コースからの差し抜けが増える

向い風のときと比較すると1コースが弱くなっています。特に追い風で波の高いときに、その傾向が強くなります。追い風で波が高いと、どうしてもターンで流れ気味になるため、2コースから小差しに出る選手が有利になるのです。推奨出目の②①③、②①⑤あたりは買っておきたいところです。6コースの3着受けも波が高いと必要になります。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。