AI予想は「変化」に弱い

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AIという言葉が「流行語大賞」に初めてノミネートされたのは2016年です。ボートレースの業界でも「AI予想」をレース場のホームページに載せるところが増えています。AIを日本語に訳すと「人工知能」なので、すごく高度なもののように思ってしまいます。あたかもコンピュータが人間のように考えて予想しているのでは思うのも当然です。しかし、コンピュータには思考能力はありません。AIと言っているものの、内容はビッグデータを活用したものです。過去のデータの中から、これから始まるレースとの関連を調べているだけなのです。過去のデータがなければ、AI予想はできません。

ここで一つ問題が出てきます。あくまでも過去のデータが基準にしているので、何か新しいことが起きると、過去のデータが邪魔になるのです。予想も現実と離れたものになってしまうのです。琵琶湖ボートのようにターンマーク移動したり、福岡ボートの待機時間を変更があると、過去とは違ったかたちのレースになります。モーターの性能が変わった時も同じです。AIという言葉に惑わされることなく、自分で舟券作戦を立てる習慣をつけてください。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。