1マークの振りが展開を決める-1

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ターンマークと舟券 1マークの振りが展開を決める

びわこボートが2020年10月26日の開催からターンマークを沖合へ3m移動しました。びわこのターンマークの移動は35年ぶりのことです。1マークのスタンド側との距離が44mから47mになりました。スタートライン上の幅も57mから59mに広げています。振りの方は13mから12mに狭くなっています。結果はどうなったかといえば、1コースが決まるようになり、「荒れるびわこ」から「本命のびわこ」に変わりました。

ターンマークの移動といえば、2006年に桐生が1マーマを5mバック側に移動しました。3連単の的中率アップと電話投票を考慮した上での移動でした。戸田と並んで「ダッシュ天国」と呼ばれていた桐生ですが、今では1コース1着率は全国平均まで上がっています。丸亀も何度もターンマークを移動していますが、他のレース場の移動はありません。ターンマークと舟券はかなり密接な関係があるので、全国のレース場の特徴をつかむ上で重要です。

BTS市原や呉のインフォメーションカウンターには、「fan note book 2021年後期」が配布されています。全国のレース場も水面図とコース別成績が載っているので舟券の参考にしてください。

●びわこボート・1マーク移動前と後の比較(集計・BoatAdviser)

・コース別成績

移動前(44m) 集計・2019年10月26日~2020年4月25日

コース 1着率 2着率 3着率

1コース 52.5% 17.6% 8.4%

2コース 15.8% 26.3% 16.0%

3コース 13.4% 21.3% 21.4%

4コース 12.1% 17.0% 21.3%

5コース 4.7% 11.9% 20.6%

6コース 2.8% 7.2% 13.7%

移動後(47m) 集権・2020年10月26日~2021年4月25日

コース 1着率 2着率 3着率

1コース 56.7% 18.3% 7.8%

2コース 15.5% 29.3% 18.1%

3コース 13.8% 21.3% 23.5%

4コース 8.9% 17.5% 21.2%

5コース 4.7% 10.0% 18.8%

6コース 2.2% 5.2% 12.3%

びわこは標高が高く、モーターのパワーが弱いと言われてきました。選手のコメントで「回転が上がらない」が多く聞かれてきました。出足関係が弱いとスタートが届かず、ダッシュ勢の出番が増えてきます。それでもシード番組を増やすことで1コースを50%台まで上げてきましたが、1マークを移動したことで、レースの流れがガラリと変わって来ました。1コースが強くなり、1コースの1着率が52.5%から56.7%にアップしました。全国平均を上回る数字が出るようになりました。これまでのびわこのイメージで舟券を買っても的中しません。特に4コースの1着率が低くなっていので、ダッシュ勢の出番が減ります。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。