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本誌の客員編集長でもある西山貴浩が徳山オーシャンカップでついにSGタイトルを獲得した。3月若松クラシックに続くSG7回目の優出で悲願成就となった。
西山のグレードレース優勝歴は、まず18年4月に常滑MB大賞でGⅡ初優勝。20年9月の徳山ダイヤモンドカップでGIを初優勝し、21年1月に江戸川周年、24年3月に唐津ダイヤモンドカップ、24年10月に地元若松周年を制覇。そしてついにSGタイトルに手が届いた。
まずGⅡを勝ち、GI、SGの順に優勝したわけだが、このように段階的に優勝したのは西山を含めて歴代で植木通彦、長岡茂一、田頭実、中村有裕、吉田拡郎、遠藤エミ、磯部誠、河合佑樹、前田将太の10人しかいない。さらに初優勝が一般戦、次にGⅢを優勝と完全にグレードを下から優勝していったのは長岡、吉田、遠藤、前田、西山のわずかに5人だけ。佐藤隆太郎のようにGIやGⅡを未制覇で先にSGを2回優勝したのも過去に4人と少ないが、グレードを下から順に制覇していくのも同じくらい珍しいことだった。
7月13日の尼崎マスターズリーグ5日目3Rで2コースから差した山一鉄也が、史上47人目となるデビュー通算2500勝を達成した。91年5月に福岡でデビューして以来、34年2か月、8988走目での達成。
内訳はSG2勝、GI79勝、GⅡ11勝、GⅢ190勝、一般戦2219勝。福岡支部では岡本義則、田頭実、今村暢孝、日高逸子、石川真二に続く6人目、68期では初。
山一は03年にびわこ周年を制覇してGIタイトルを持ち、SG出場は2回。通算優勝は52回。
また、7月18日の丸亀一般戦初日9Rでインから逃げた高濱芳久は190人目となるデビュー通算2000勝を達成した。94年11月に宮島でデビューして以来、20年8か月、7444走目での達成。
内訳はSG12勝、GI88勝、GⅡ5勝、GⅢ145勝、一般戦1751勝。広島支部では12人目、75期では徳増秀樹、林美憲に続く3人目。
高濱は02年に多摩川周年を制覇。SG出場は12回あり、02年に地元宮島グラチャンで優出(4着)もある。通算優勝は58回。
川井萌=7月7日唐津ヴィーナス初日8Rの1周2マークで自己の操作不良により落水し、後続艇と接触した際に左上腕骨を骨折。全治見込みは未定だが、レース復帰には少なくとも半年近くかかるという情報もある。出場が決まっていた地元浜名湖レディースチャンピオンも欠場となってしまった。
藤丸光一=7月13日丸亀一般戦2日目2Rのバックストレッチでまくり先行していた3号艇が急転蛇したことで2号艇と接触して落水して負傷。右肩亜脱臼と右鎖骨関節症で全治見込みは約1か月。
玄馬徹=7月14日尼崎マスターズリーグ最終日7Rの1周2マーク手前で転覆し負傷。第12胸椎圧迫骨折、腰部打撲傷、骨盤部打撲傷で全治見込みは約2か月。
令和8年度のSGやプレミアムGIなどの開催地が決定した。
もはやサプライズとは言えないかもしれないが、グランプリは住之江ではなく、白井英治が優勝した22年以来で2回目となる大村。SG自体は茅原悠紀が優勝した昨年7月のオーシャンカップ以来で2年ぶり。
住之江はSG開催がない代わりに4年ぶり3回目となるクイーンズクライマックスをナイターではなく薄暮で開催する。2000年以降、住之江でSG開催がないのは3回目であるが、その3回全てでクイーンズクライマックスを開催している。
最大のサプライズはやはりオーシャンカップのびわこだろうか。烏野賢太が優勝した03年のチャレンジカップ以来、23年ぶりで通算3回目のSG開催。オーシャンカップの選考期間は5月からなので、開催地が決まる前にすでに選考期間が始まっているのだが、丸野一樹、遠藤エミ、守田俊介、馬場貴也の4人がすでに12点以上の得点を稼いでいる。守田は23年前のチャレンジカップには出場していたが(予選突破し準優6着)、馬場、丸野、遠藤にとっては悲願という言葉がふさわしい地元でのSG開催。しかも出場権争いでは早くも有利な状況というのが地元ファンにもたまらない。澤田尚也も児島MB大賞の優出ですでに得点は8。地元勢は最低でも5人は出場してきそうだ。
ナイターSGは大村グランプリ以外に桐生のメモリアルだけ。その桐生も石野貴之が優勝した19年のチャレンジカップ以来、7年ぶりのSG開催なのは意外だが、こちらはびわこと違って地元の大エース・毒島誠が出場できるかどうかは微妙。出走回数90走をクリアしてA1級に復帰できていれば問題ないが、そうでなければ今年のグランプリで優出して優先出場権を得るしかない。
7月19日の桐生一般戦5日目12Rでスタート事故ではない5艇失格によるレース不成立という、記録が残っている96年以降で初のアクシデントが発生した。
レースは5コースの森清友翔がダッシュ乗りも良く1マークをまくって先行。6コースの渡邉雄朗が握って追走しようとしたところをまくられた2コースの佐藤大騎も握ったため両者接触で渡邉雄朗が転覆。1マークのターン入り口だったこともあり、後続艇は誰もよけることができず、イン土山卓也は転覆、3コースの松本浩貴はエンスト、4コースの藤生雄人は落水。佐藤大騎も転覆していたが妨害失格の判定が下された。
まくって抜け出した森清が1艇でレースを続けていたのだが2周1マークを旋回した後にレース不成立の実況。スタート事故が5艇であればレースは自動的に不成立となり、舟券も全て返還になるのだが、スタート事故以外で5艇失格なら、本来は単勝と複勝の舟券は成立するのでレース不成立とはならない。
現に96年以降で5艇失格による1艇ゴールのレースは20件ほど発生。直近では21年12月13日江戸川GⅡMB大賞最終日の3R。安定板装着の2周戦だったが5艇が転覆などで失格となり、福来剛だけが1艇でゴール。有名なレースとしては同じ21年8月27日の住之江一般戦12R優勝戦がある。1周1マークで接触事故があり5艇が失格。インから逃げた須藤博倫だけがゴールし優勝となっている。
では、今回はなぜレース不成立となったのか。桐生のホームページには「第12レース1周1マークにおいて5艇の多重事故が発生、重篤な負傷者の人命救助、搬送を優先させていただいたため、競走執行委員長の裁定により当レースを中止させていただきました」と公式発表があった。競技運営の大元となる「モーターボート競走競技規定」の第1章第2条に「この規程(第1章第1条)に定める事項以外の事項は、競走執行委員長が裁定する」というルールがある。簡単に言うとこの第2条を適用し競走執行委員長の裁定で人命救助を優先するために、レースを不成立にしたわけだ。
7月18日の福岡オールレディース優勝戦で、これが初優出だった地元の神里琴音が5コースからコンマ01のFを切った。罰則規定によりF休み明けの9月26日から半年間、女子レースを走れないので、来年2月の鳴門スピードクイーンメモリアルには出場できなくなった。神里のFは3年2か月ぶりで通算3本目。罰則規定ありのFは初。
福岡オールレディースでは17日の準優11Rでも中谷朋子が6号艇から前付けに動いた2コースからコンマ01のFを切った。準優のFは3か月間の女子レース出場停止。中谷は1年9か月ぶりのFで通算31本目。罰則規定ありのFは2本目。
7月24日に開催された褒賞懲戒審議会で次の6選手に出場停止処分が下された。
齊藤大将=4か月
日笠勝弘=4か月
森貴洋=4か月
瀬川大地=3か月
五反田忍=2か月
渡部悟=1か月
齊藤、日笠、森の3選手はいずれも周回誤認。齊藤は4月29日の江戸川1R、日笠は5月23日の江戸川1R、森は5月30日のびわこ10R。わずか1か月間で3件もの周回誤認が発生していた。
瀬川大地は5月26日の三国8Rで、F返還艇と一緒に減速してしまい、2着から3着へと降着。失格・欠場表示板の見落としによる不適格な航法。
五反田忍は5月8日の蒲郡11Rでピットアウト直後にエンストのため欠場になったが、その原因がキャブレターの平小ネジの脱落と判明し、選手責任による整備不良。
渡部は6月11日からの蒲郡に出場予定だったが、自己の不注意による日程錯誤で前検不参をしたため。
森岡まき(岡山77期51歳)さんの旧姓は今藤真希。98年に同県同期の森岡満郎さん(23年8月の出走を最後に先に引退)と結婚。産休明けの99年から登録名は森岡真希になり、名前の真希は21年5月から平仮名表記に変更した。A1級昇格はなかったもののA2級には12期ほど昇格しており、自己最高勝率は16年後期の6.19。レディースチャンピオンには8回出場。男女混合では徳山MB大賞と2年前には児島の中国ダービーにも出場した。
通算成績は出走回数5086走で勝率4.83、705勝、優出36回、優勝2回。生涯獲得賞金は約3億3794万円。現役最後のレースは6月27日の下関。
(初勝利)
7月1日 瀬川大地(山口133期)
7月3日 川辺郭人(佐賀133期)
7月3日 八戸琉楓(長崎135期)
7月8日 佐野優都(徳島135期)
7月9日 伊藤栞(愛知132期)
7月20日 井田涼介(群馬132期)
7月23日 鐘ヶ江真司(福岡136期)
7月27日 有山望(大阪135期)
(SG初勝利)
7月22日 井上一輝(大阪114期)
7月25日 入海馨(岡山116期)
(初優勝)
7月10日 上田健太(愛知121期)
7月24日 一色凌雅(愛知124期)
(GⅡ初優勝)
7月6日 渡邉和将(岡山103期)
(SG初優勝)
7月27日 西山貴浩(福岡97期)
136期から2人目の水神祭。勝率1位だった鐘ヶ江真司が鳴門で6コースからのまくり勝ち。仲谷颯仁への弟子入りが決まった直後の初勝利で、今後はSG覇者になった西山貴浩あたりからも厳しく鍛えてもらえそう。
デビュー2期目に突入した135期からは3人。八戸(やえと読む)琉楓は唐津で6コースからまくり差し、3連単は31万円台の大穴を提供したかと思えば、江戸川の4コースからまくり差した佐野優都の配当は1万5千円台。児島で4コースからまくり勝ちした有山望も4万円近い配当で驚くほどの大穴ではなかった。135期は6人が水神祭を済ませた。
133期は2人。瀬川大地は地元下関のレディースVSルーキーズバトルで5コースからのまくり差し。このニュースを知った川辺郭人は翌日の若松ルーキー1号艇で勝てずに相当落ち込んでいたのだが、2日後に5コースからのまくり差しで勝利。133期の未勝利選手は女子の3人だけになった。
3年目に入った132期からも2人。伊藤栞は唐津ヴィーナスで2コースからまくり勝ち。井田涼介は桐生の6コースからまくり差しで3連単は17万円台の大穴。132期の未勝利選手は2人となった。
初優勝は愛知の2人。13回目の優出だった上田健太は江戸川で予選トップからの王道優勝。実はこれまで2回あった優勝戦1号艇のチャンスを生かし切れておらず、3度目の正直でもあった。自身初のA1級昇格に自ら花を添えた。
一色凌雅は上田とは実に対象的な初優勝。地元蒲郡のルーキーだったが、予選は未勝利で18位ギリギリの通過を果たし、準優は6コースからのまくり差しで予選トップの中野仁照を撃破。優勝戦は3コースからスタートで遅れたものの、それが4カド中野のまくりを誘発し、インの中村泰平が応戦したところをまくり差しで抜け出した。優出は7回目。2年前のびわこでの初優出が1号艇だったがチャンスを生かせず、2年後にやっとリベンジを果たした。
最優秀新人争いに動きがあった。優勝を2回飾っている西丸侑太朗が勝率でも石本裕武を抜いてトップに立った。獲得賞金では400万円以上の差をつけ、1着数でも石本に3勝差と迫ってきた。石本がここから逆転するには、とにかく優勝回数で上回るしかなさそう。
最高勝率は茅原悠紀の独走状態。逆に最多勝利は混戦。もっともF休みがあった濱崎直矢を誰も逆転しておらず、今後も一般戦が続く濱崎に状況は有利。同じく一般戦が続く徳増秀樹、井上一輝、中辻崇人、原田才一郎らがどこまで肉薄できるかが焦点に。
徳山オーシャンカップでSG初制覇の西山貴浩は先月の25位から4位へとジャンプアップした。グランプリはもはや当確なので、ここからは2ndからの出場を目指しての戦いになる。甲子園Vとオーシャンカップ準Vの馬場貴也も2400万円近い上積みに成功して6位へと浮上。オーシャンカップ優出組の佐藤翼、中島孝平、河合佑樹らも当然順位を上げてきた。
女子のランキングはレディースチャンピオンが含まれていないので大きな変動はないが、三浦永理と田口節子、そして3節連続優勝戦1号艇(うち優勝2回)の堀之内紀代子が順位を上げている。
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