西山貴浩、土屋智則ら“変わり者同期”の活躍に刺激、97期の時代が来る!? / 柳生泰二インタビュー
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初出場のクラシックで準優 昨年を振り返って
うーん、特に活躍もなかったですね…。自分の中ではもっと頑張れるイメージがあったんですけど、結果が出なかったですから。
23年に優勝を5回してクラシックに初出場することができて準優にも乗りましたけど、一般戦を含めて結果が出てないっていう感じです。優勝回数は2回だったし、もっとできるはずだったんですけどね(苦笑)。
クラシックは1年間頑張って権利が得られるわけじゃないですか。もちろんGIとかを獲ったら一発ですけど。僕はギリギリでしたけど出ることができて、このためにやってきたというか、その1節間を無駄にはしたくなかったっていうのが一番でした。だって1年間頑張って、その6日間で得るものが何もなかったで終わったら、何だったんだろうってなるのは避けたかった。なので絶対に結果を出してやろうって思ってましたし、すごく集中できていました。エンジンもレースに行くと良かったですね。
SGデビューは22年ダービー
遅いですよね(笑)。でもSGに出ると、やっぱりまた行きたいってなりますね。賞金とかじゃないです。物欲とかないんで(笑)。多くの選手がそこ(SG)を目指すわけじゃないですか。その舞台に立って「あっ、自分でもできるんだ」っていうのがまずあって。
普段、レースって苦しいんですよ。でもあの場に行くと、そういう感情を忘れられるというか、楽しめるって言うとカッコつけすぎですけど(笑)。今まで出たこともなかったですし、出るまでは苦しいですけど、出たらその苦しさから解放される感じがあります。
24年はメモリアルにも選んでいただいて、グランプリシリーズにも初出場することができました。SG年間3回は初めてでしたが、でもやっぱり「やったぜ!」みたいな感覚や手応えはないんですよね。一般戦で結果を出せていれば、頑張れたかなって思えたかもしれないので、自分の思っていたイメージとは違いましたね。
“変わり者”の同期の活躍
グランプリに2人(土屋智則、西山貴浩)いますし、シリーズは僕と池永太の2人。なので上の2人がトライアル1stからシリーズに落ちてきて4人で戦う…、みたいなことがあるかもしれません(笑)。いやいや、声援を送りますよ。可能性の話であって(笑)。
でも同期の活躍はうれしいし、モチベーションになりますね。97期の時代が来てるんですかね?(笑)。今のところ僕はそこに乗っかれてないですけど。比べる必要はないですけど、僕はタイトルを獲っているわけじゃないので。でも自分の中ではもっとやれたことがあるのかなって思います。
つっちー(土屋)は、ほんとスゴい。優勝したグラチャンの前節、蒲郡GIで一緒だったんですけど、エンジンがほんとに出てなかったんですよ、彼は。もうダメだってすごい弱音を吐いてたんですよ。そしたら次の週に表彰されてるわけですよ、尼崎で。蒲郡のつっちーを知ってたので「何それっ」って思いましたもん(笑)。もうビックリです。まあこういうところもボートレースの面白い世界なんだと思います。
同期は仲良しですよ、似た者同士が多いですから。みんな何かしら人間的に特徴があるんです。変わったヤツ、クセの多いヤツが多いです。僕が一番まともって思ってますもん。自分でいうヤツが一番変わっとるかもですが。でもまとまったら、期自体の総合力は高いんじゃないですか?つっちーとは優勝回数はそれほど変わらないんですが、彼はデカいのを獲っていますしね。太も24場制覇が近いんじゃないですかね。あと戸田だけだ。A1級も多いですし。力を合わせたら…底力はあります(笑)。
タイトルに照準
やっぱりタイトルですね。欲しいです。走るからには。意識というか、24年も目標にしてたんですが成し遂げられなかったので、ずっと頭の中にあります。確かに成績的には安定してますけど、僕には爆発力がない。今年は安定感より爆発力が欲しい。
調整に関しては、常時やるわけじゃないですけど、勝負どころでは伸び型というかパンチ力を付けたい。下関は調整がすごく合うので、他場と比べると自分が求める足に仕上がることが圧倒的に多いです。正月戦を走らせてもらって、その後すぐにGIがありますから。しかも西山君もいるんで。いいゲージを持ってて、前回の下関のGIの時に借りてたんですよ。夏場はちょっと合わなかったのでメモリアルの時に返納したんですけど、また借りようかなって思っています。アイツ、優しいんで「あげるよ」って言ってくれるんですけどね(笑)。
1月の下関周年終わったら、2月には徳山地区選もありますしね。タイトルを獲ったら自分はどうなるんだろう、どう変わるんだろうというのを知りたいです。昨年10月に40歳になってしまったんですが、今のところ何にも変わってないです(笑)。厄年は気になるところですが、その変化をモチベーションに頑張りたい。節目を迎えましたし、チャンスはいつ来るかは分からない。なので、その時にちゃんとつかめるように、しっかりと準備をしておきたいです。
Profile
柳生泰二(やぎゅう・たいじ) 1984年10月30日生まれの40歳。2005年11月に徳山で97期生としてデビュー。3走目に初1着を挙げた。GIは10年の新鋭王座をはじめ5優出。同期には西山貴浩、土屋智則、池永太、原田佑実らがいる。165㎝、54㎏。血液型=B型。