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うーん、何もしてないよね。1月に下関で正月戦を優勝して、周年で準優勝。良いスタートは切れたかなって思ったけど、それだけ。優勝戦に乗っても優勝がなかなかできない。そもそも1号艇で乗れていないからね。8月に徳山のお盆レースを優勝をしたけど、結局、地元レースを2回勝っただけだから。10月の三国でも優勝戦1号艇で負けてしまったしね。
何よりSGで何もしてない。昨年はSGに6大会出場して、予選落ちは2回だったけど、今年はクラシックからメモリアルまで5連続で予選落ち。ダービーには少し勝率が足りなくて出場できなかったし、活躍という活躍は全くしていないね。
上位の選手にF休みがいっぱいいるからね(笑)。ダービーに出場することができなかったから、かなり微妙やなって思ってたけど、何とか出場することができて良かった。エイちゃん(白井英治)も俺のちょっと上くらいだったから、焦ってたんじゃない?(笑)。結果的には下関周年やマスターズとかのGIで優出していたことが大きかったのかも。
ただ、チャレンジカップに出場できたというよりも、地元のSGに出場できたということの方がやっぱりうれしい。地元のSGは別格。下関にしても徳山にしても、山口ってあんまりSGが開催されてこなかったからね。地元の選手が走れば大会はやっぱり盛り上がる。コロナが終わって、レース場もファンがたくさん来てくれるようになったからね。だからやっぱり地元の選手が獲らないと。それが大会が一番盛り上がる方法だと思っとるから。
2020年に下関で行われたメモリアルを優勝させてもらったけど、コロナの真っ只中で無観客だったんよね…。今度はファンと一緒に盛り上げりたい。
地元のSGだからと言って、特別アドバンテージがあるとかではないんよね。よく地元開催だからアドバンテージがあるなんて言い方をされるけど、そんなことはない。だって地元選手だからと言って、年間で10回も同じレース場を走るわけじゃないから。全ての選手において同じことが言えること。結局、地元開催はやる気とか気合いの問題だと思う。どれだけ勝ちたいという気持ちを思っているか。
一般戦とか普段のレースでは勝ちたくないのかって言うと、そんなワケあるわけがない。SGではそれ以上、いつも以上に勝とうという気持ちが強い人間が、地元の選手ということ。今回のチャレンジカップは優勝したいとか勝ちたいではなく、「優勝は俺しかありえない」くらいの気持ちになっている。
偉そうなヤツはいっぱいおるんやけど、ただ、やっぱり定着してないっていうかね。A1級とか記念レースにレギュラーで行くヤツが少ないよね。やっぱり選手層は薄いよね。あと、どこからどこまでがが若手なんっていう感じがある。若手と思っていても実はオジサンみたいな。中間の世代がいないっていうか、「久々記念に来たね」っていうのが多いから、若手っぽく感じてしまうけど。森野(正弘)とかまあまあなオジサンやけえね。
若手っていう若手は、(佐々木)完太、10月に初優勝した井本(昌也)、それに(島川)海輝かな。このあたりがもっと頑張って上がって来ないとね。
やっぱりガタが来るというか、肉体的には衰えるよね。ベストパフォーマンスができる状態でレースするのが一番いいんだけど、それって年々難しくなるよね。でもそれは自分の言い訳にしかならなくて。自分にしか分からないことだし、やっぱり勝ってナンボの世界やけね、プロやから。プロである以上、甘えたことは言えんよね。
年を取っても、自分の持てる100%の力を出せる状態でレースに臨めるかどうか。当然、若い時の方がその頻度は多かったけど、みんな同じ土俵で戦っとるから言い訳にならないし、言い訳にしたくないところ。だから戦うためにどう準備していくかは、常に考えている。もしできるのであれば、80歳くらいまでは現役をやりたいと思っとるからね。現役で長くやられている方は、やっぱりスゴいって感じる部分が多々あるからね。やっぱり長く現役でいられる理由があるわけだから。自分もそうなれればね。
半年後には(136期生として)養成所からもう1人出てくるしね。気が付いたらレーサー家になってビックリやね(笑)。空詩とは一緒のレースを走ったけど、今後も一緒に走る機会もあるやろうね。記念レースを一緒に走るなら、早く向こうが強くなってもらわないと。年を取って弱くなってしまうかもしれないから(笑)。
グランプリはもう3年も走ってないからね。やっぱりもう一度、行きたいね。その勝負駆けを地元のチャレンジカップで迎えることができたのはほんと大きい。優勝を目指してじゃなく、ファンの声援に応えて優勝します!
寺田祥(てらだ・しょう)
1978年9月20日生まれの46歳。97年11月に徳山で81期生としてデビュー。地元GIは徳山で2回、下関で3回優勝。20年の下関メモリアルでは、7戦6勝2着1本の準完全Vで2度目のSG制覇を果たした。同期は池田浩二、飯山泰、林恵祐ら。21年には愛娘・空詩(くう)が129期生としてデビューした。
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