丸亀
色々ありすぎたメモリアル準優勝戦9R、何が起きた!?~現地記者の目と選手の言葉~/丸亀メモリアル
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丸亀で開催しているSG「第70回ボートレースメモリアル」は準優勝戦が終了し、優勝戦に出場する6選手が出揃った。いずれも激戦カードではあったが、なかでも9Rはわずか3分の間にいろんなことが起こり過ぎた。それらを追ってみよう。
まず進入争い。スタート展示では枠なり3対3に折り合ったが、本番では5号艇・宮地元輝のピット離れが良く、オレンジブイのところで4号艇・深谷知博をかわした。そのまま緩やかに前方に舟を進めると、それに合わせて3号艇・森高一真がターンマーク方向に向かっている。その時、1号艇・峰竜太はオレンジブイ付近でスローダウンしているところ。「これは!」と気付いた峰は、時すでに遅し。森高も加速しインをゲット。峰はガックリ2コース回り。2号艇・石野貴之がターンマーク横の3コースから起こし、宮地がカドに引いた。
スタートは石野が遅れた以外は横並び。100m起こしの深インでも森高はコンマ16のスタートを決めた。「出足は甘いと持っていたけど、それは良くなっていた」と森高は振り返る。
しかし、スリット後は峰が伸びて2コースからまくりを打ち、両者ともに大流れ。「進入がすべて。熱くならずに、差しに構えて舟券に貢献することを考えればよかった」とレース後、峰は大反省していた。
大きく空いた懐に宮地がまくり差しを入れた。さらに大外から最内を差した6号艇・馬場貴也がバック直線で伸びてきて、宮地を捕らえた。迎えた2マーク、ターンマークを先取ったのは馬場。握った宮地はやや流れ、内から内へと旋回した石野が2番手に浮上した。2周1マークで石野が宮地を突き放し、上位の2艇は馬場~石野で決した。
レース後、馬場は「進入でもつれたし、初動を入れるときにもしかしたらと思った。チルトを跳ねて伸びは良かったけど、最終日はバランスを取る。連覇の可能性は1%が10%になったくらい」と振り返り、石野も「行き足を中心にかなり良くなっていた。優勝戦は勝てる調整をする。今年SG初優出だけど、当初の目標はメモリアルとダービーを優勝することだったので(グランドスラムへ向けて)」と優勝戦への意気込みを語った。
一方、3番手争い。宮地が後続を振り切って最終コーナーを回ったかに見えた。しかしゴールしてみたら3着は1号艇の峰だった。レース映像も途切れていて、何が起きたのかわからないという人が続出した。現場記者席から見た3番手争いについてお伝えしよう。
3周2マーク、3番手で折り返した宮地は出口付近でふらついた。決して後ろを締めに行ったわけではなく、バランスを崩した感じ。すると内を航走していた深谷と接触し、宮地が転覆。そのあおりを受けた深谷も転覆した。直線での事故だったが、後続の接触はなかった。宮地はこの時のことをこう振り返っている。「最後のところは、ハンドルを切ったら、おかしな感じになった。選手になって初めてかも。申し訳ないです。身体は痛いけど大丈夫」。
事故の原因となった宮地が妨害失格となり、賞典除外。深谷は選手責任外の転覆で、ボート交換をして、最終日3Rと10Rに出場する。