【現地コラム】ファンの想いを選手に届けるために~横断幕掲示の舞台裏~/宮島レディースオールスター

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宮島で開催しているGⅡレディースオールスター。今回は"ファンの想い"に注目してみたい。ファン投票で選ばれた選手が出場するこの大会は、ひと際その"想い"が強いタイトルだと言えるだろう。

スタンドから水面に目をやると、対岸に横断幕がズラリと並んでいる。これこそまさしくファンの想いの結晶である。横断幕は製作するのに1枚10万円ほどかかる。そのため、「推しに10万舟を取らせてもらったら作る」というようなファンもいる。作るだけではなく、管理するのも送料も自身が負担する。強い"想い"がなければできることではない。

そんな横断幕が74枚届いたそうだ。宮島では20年にグランドチャンピオン、22年にオールスターが開催されたが、今回はSGを上回る数だという。

しかし、対岸に掲示できるスペースは限られていて、1マーク側・2マーク側、それぞれ15枚ずつの計30枚のみ。無観客開催だった20年グラチャンの時には、スタンド側にも張っていたが、有観客となってからはそれもやっていない。

せっかく送って張られないのでは、あまりに残念。その想いを汲んで、宮島関係者が行ったのは「ローテーション掲示」。2日目と4日目終了後に横断幕を張り替えるというもの。

横断幕は頑丈な生地でできていて、重いものが多い。張るのも、片づけるのも結構な重労働だが、それを前検を含めて3回行うというのだから、驚いた。「せっかく選手を応援したいという気持ちで送ってもらったのに、張られなかったでは報われないですよね。なので、こちらとしても、なんとかその気持ちに応えたいと思って、張り替えという形で対応させてもらいました。本当は全てを節間ずっと張っていたいんですけど…」。

本日(5月10日)のレースが終わり、17時頃から対岸にて横断幕の張替え作業が行われた。これで送られた全ての横断幕が張られたことになる。ファンの想いはこういった苦労もあって選手に届けられているのだ。