特別賞の意義

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田口節子

先日、令和3年優秀選手が発表されたことは当欄でも既にお伝えしたが、気になることがひとつ。それは6年ぶりに特別賞が該当者なしに終わったことだ。

直近の3年間を見ても、昨年は引退を発表した今村豊さんが受賞。19年には吉川元浩毒島誠、18年には毒島と松本晶恵が受賞していた。ネット上では、女子初の24場制覇を果たし、年末のクイーンズクライマックスを制した田口節子は特別賞にふさわしいのでは? などといった声が上がっていた。

ではなぜ「該当者なし」で終わったのか。実は特別賞は、MVPや最多獲得賞金を逃したものの、「年間でSG2勝」などが選考基準になっているという。確かに19年は、MVPこそ石野貴之だが、毒島と吉川は年間にSGを2勝ずつしていた。

では18年の松本は? となるかもしれないが、松本はこの年のクイーンズCの覇者。優秀女子は、女子賞金1位の小野生奈だったが、その差は約200万円という微差。優秀女子に準ずる“資格”があったというわけだ。

今回の田口はクイーンズCを制したとはいえ、女子賞金ランキングは3位。優秀女子で女子賞金1位の遠藤エミとは約1100万円と大差だった。これが致命的だったようだ。24場制覇についても「24場制覇は、それに対しての表彰があるので、特別賞の査定ポイントにはならない」(関係者)とのこと。つまり「該当者なし」は致し方のないことだった。