カメラとレーサー

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以前に比べてボートレースの映像に触れる機会が増えたと感じる人は多いだろう。各レース場のライブやファンサービス的な配信はもちろん、youtubeで自らの番組を発信するレーサーもチラホラいる。

14日に日本テレビ系で放映される番組「超無敵クラス」(23:59~)には愛知の新人、石原凪紗(なぎさ)が登場するという。このようにボートレーサーを取り上げた地上波番組もたびたび放映されるようになったし、地方局の番組を含めればかなりの数になるのではないか。プロモーションも含まれるが、ボートレース人気の上昇も理由のひとつであると思いたい。

もちろん、ネットの発展やデジタル機器の小型化、性能向上、そして価格の低下も寄与しているに違いない。動画撮影やデジタル機器の扱いに関しては素人同然であろうレーサーや一般のファンが、SNS等で発信できるのもそのおかげといえる。

そして近い将来、こうした流れが若手レーサーの成長に大きく影響してくるかもしれない。というのも最近のボートレーサー養成所では、審判棟に設置された訓練用カメラ以外に、GoProやドローンを使って動画を撮影し、訓練に活用し始めているからだ。

GoProは訓練生のボートに設置され、乗艇姿勢やハンドル、レバーの操作を撮影する。訓練生自身がその動画を確認し、また教官が修正すべき点を指導するなどして、操縦の基礎を学ぶことに役立っているという。またドローンは教官が操縦し、ターンマークの真上やボートの後方から追尾した動画を収めている。固定カメラでは捉えきれない旋回ラインやボート間隔、ボートの向きなど、具体的に細かく指摘することができ、指導効率の向上が期待できるらしい。

こうした新しい機器を使っての訓練はまだ始まったばかり。ノウハウを蓄積していけば訓練効率が上がり、高い技量を身につけた新人がデビューしてくるかもしれない。低空飛行が続く新人たちの底上げにつながることを期待したい。

ファンとしては、訓練だけでなく実際のレースでもこうした機器を活用した映像が欲しい。オンボードカメラから、まくり差しで水しぶきの中に突っ込んだり引き波にはめられる瞬間、そんな映像が見られれば、エキサイティングだ。選手にとっては迷惑かもしれないが、いつかそんな映像を見てみたい。