平均Sはゼロ台に突入!?

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菊地孝平

スタート巧者と言われて真っ先に思い浮かぶのは菊地孝平だろう。平均スタートは毎年のようにコンマ11。まくることはあっても、まくられることはほぼない選手だ。

ただ、近年は菊地以外のスタート巧者そのものが急増している。ここ2年間の平均スタート上位の人数を見ると、

〈2019年〉

0.11 1人(菊地)

0.12 9人

0.13 49人

〈2020年〉

0.11 1人(瀬尾達也・引退)

0.12 16人

0.13 54人

そして今年(10月11日時点)は、0.11が3人(菊地、原田幸哉山田哲也)、そして0.12はなんと21人、0.13も58人を数える。

もちろんこれはあくまでSのタイミングであって、平均S順位や「質のいい」といわれる全速かどうかは度外視したもの。低出力型エンジンに変わって伸びが付きにくいことなどさまざまな要素は考えられるが、全体的に選手のスタート力が上がっていると言わざるを得ない。

菊地に関して言えば、今年の平均Sは厳密には0.1093。1998年のデビュー以来、初となる0.10どころか、夢のゼロ台まで見えている状況だ。

ただ、スタート力は早ければ早いほど魅力だが、これだけスタート巧者が増えてくると、早いだけでは"売り"にはならないかもしれない。スタート力と同時に、そのスタート力を生かせる伸びや、その伸びを引き出せる調整力や整備力、そしてまくりからまくり差しにシフトできる柔軟性など、スタート力以外の武器も磨いてほしいものだ。