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レース呼称変更以降のボートレースクラシックを振り返る、その第5回目は2018年の第53回大会。舞台は2000年以来のクラシック開催となるボートレース浜名湖。
優勝は昨日の当欄に記したとおり、井口佳典。SG優勝からは5年ほど遠ざかっていたものの、前年はすべてのSGに出場し4優出、オーシャンカップは5着だったが、クラシック、チャレンジカップ、グランプリはいずれも2着。本人は優勝後のインタビューで「このままでは忘れられちゃうと思っていた」というが、はたから見れば充実ぶりは明らかだった。
優勝戦メンバーは内から白井英治、井口、岡崎恭裕、瓜生正義、寺田祥、峰竜太。スタートは内3艇がほぼ同体、1マークの手前で2コース井口がクイッと艇の角度をつけると、3コース岡崎が握ってまくりにかかる。その瞬間、井口は岡崎に合わせるようにイン白井の上を一気にまくった。
一瞬で勝負がついた。
2コースの井口はまくるか差すかの2つしか選択肢がない。優勝後のインタビューではどちらでもできるように意識していたと語ったが、岡崎が来た瞬間に体が自然にまくりの選択をしたように見えた。
白井は落としすぎていたわけでもなく、特に失敗はしていない。2コースから少し幅を確保していた井口のタイミングがあまりに絶妙だった。井口が岡崎のまくりを止めながら差していたならば、白井の逃げが決まっていたに違いない。
井口のレバーが0.1秒早くても遅くても、あの鮮やかなまくりは決まっていなかった。機力の裏付けはもちろんだが、井口の冷静な展開判断と総合的なターン力の勝利だったと言えるだろう。SGの優勝戦では、この大会の前までほとんどまくりが決まっておらず、今回のまくり決着は実に16大会ぶり。
実は井口は、直前の戸田周年記念準優でフライングを切っていた。優勝インタビューでも、そのことを「まだ引きずっている」と語った井口。だた、そのことでなおさらスタートの集中力を高めていたのか、優勝戦はコンマ12のトップスタート。シリーズを通しても11、12、09、11、11、16、12、さすがのスタート力を見せていた。
●第53回ボートレースクラシック優勝戦 | ||||||
着 | 枠 | レーサー | 年齢 | コース | ST | 節間成績 |
1 | 2 | 井口佳典 | 40 | 2 | 0.12 | 122221 |
2 | 4 | 瓜生正義 | 42 | 4 | 0.21 | 3211422 |
3 | 6 | 峰竜太 | 32 | 6 | 0.23 | 5241222 |
4 | 3 | 岡崎恭裕 | 31 | 3 | 0.13 | 2412111 |
5 | 1 | 白井英治 | 41 | 1 | 0.14 | 2222111 |
6 | 5 | 寺田祥 | 39 | 5 | 0.22 | 2224312 |
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