ボートレーサーの現役期間

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【山崎昭生】

先日もお伝えしたように、香川の山崎昭生さんが四国地区選出走を最後に引退し、4月からはボートレーサー養成所の実技教官に就任することになった。山崎さんは82年デビューなので実働は39年。プロスポーツの選手としては現役期間が長いとされるボートレースでは、61歳での引退は極端に高齢というわけではないが、それでも十分に長い現役生活だったと言えるだろう。

最近の引退ですぐに思い出されるのは今村豊さんだが、引退時で59歳。ほぼ同時に引退した鵜飼菜穂子さんが61歳。そのほかで60歳を超えていたのは椎名政浩さん、上條信一さんくらいで、そのほかはやはり50代や40代が多く、あるいは30代での引退もチラホラある。

そして残念なことに20歳台で引退となってしまう選手もいる。自己都合が理由というケースもあろうが、やはり多くは四期通算他で退会勧告に該当しての引退だろうか。現役が長いボートレーサーというのは、ある意味で若手時代の"最初の関門"を突破した選手のみに通用する話だともいえる。

3月には128期のレーサーが誕生する。彼らもデビュー3年を経過してからは、生き残るための"闘い"が始まるはずだ。では、すでにその最中にいる選手たちの状況はどうだろうか。100期から118期までのデビュー選手数と現在の選手数、そして現役率は、以下のようになっている。

期 デビュー数 現役 現役率

100期 33人 30人 91%

101期 28人 25人 89%

102期 31人 28人 90%

103期 24人 22人 92%

104期 22人 18人 82%

105期 29人 26人 90%

106期 22人 14人 64%

107期 31人 22人 71%

108期 18人 14人 78%

109期 29人 25人 86%

110期 30人 24人 80%

111期 26人 22人 85%

112期 30人 25人 83%

113期 28人 24人 86%

114期 27人 22人 81%

115期 26人 25人 96%

116期 29人 23人 79%

117期 29人 29人 100%

118期 25人 23人 92%

母数が小さいので現役率は参考程度だが、それでも100期台前半とそれ以外では差があることが分かる。制度の適用時期との兼ね合いで結果的にこうなっていることもあるし、逆に"運の悪い期"となってしまった期もあろう。ようやく地力が向上し始めたのに、前途が途絶えたケースもあったはずだ。

いずれにしても、もし現役率が80%前後ならば、すでに同期の5人にひとりは引退しているということになる。デビューから10年も経たない期でこの割合が見られるのには、改めて驚く。それほどボートレーサーの現実は厳しいということだ。