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【高田ひかる】
強烈な伸びで一大旋風を巻き起こしている高田ひかるだが、1月のびわこ、2月の津地区選でフライングを切ってしまい、現在はF2の身。先日の当欄でもそのことをお伝えし、今後の走りはやや苦しくなるだろうと書いた。
高田がF2以上になったのは、デビューして間もない頃だった15年後期のF3、昨年の20年後期、そして今期で3回目だ。
当然スタートに関しては控えている。東海地区選でF2になったのが4日目。以降ほとんどのレースが5番手か6番手スタート。それでも展示タイムだけは毎回、破格の数字を記録し、宮島混合戦(2月15日)の初日は、逃げと抜きで連勝発進した。
同節は4日間の短期シリーズで、準優勝戦も行われる勝ち上がりのため、予選は2日。初日連勝の貯金が大きく、2日目に着を落としても、準優の枠は2号艇。その準優では遅れた位置からまくられそうになりながら、うまく残して立ち回り、2着を死守して、優勝戦にコマを進めた。
優勝戦は4号艇。1号艇に初優勝がかかる山ノ内雅人、2号艇に前本泰和、3号艇に大場敏といるため、人気は皆目なかった。しかしそれでも展示タイムは相変わらずぶっちぎり。
スタートは大外の畑田汰一の飛び出しが目立つものの、スリット後は高田が追い付いて先にまくる。そして逃げる山ノ内に対して、前本の差しが届き、バックは前本と山ノ内が競り合う展開。迎えた2マークは、前競りの間隙を高田が突いて先頭三つ巴に。
勝負が決したのは2周1マーク。先に回ろうとした高田がターンマークを外してしまい、山ノ内の全速戦が高田と前本を飲み込み、初優勝! 2着が前本、3着が高田だった。
破格の展示タイムを計時するため、高田は伸び一本、1マークだけで勝負していると見られがちだが、道中戦でもこの伸びを活かしてスルスルと上がってくる。スタートを踏み込まずにここまで結果が残せたことは、大きな糧となったはず。次節は2月23日からの芦屋レディースオールスター。3ヶ月の休み前にどんな走りで楽しませてくれるだろうか。
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