チャンプの呪縛
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かつては本栖、やまと、そして現在は養成所チャンプと呼ばれる、その期の修了記念競走優勝者。初代チャンプは36期の高山秀則。以降、半年に一回ずつ、直近では昨年11月にデビューした127期の清水愛海まで、90人のチャンプが誕生した。なお、2011年デビューの108期に関しては、東日本大震災の影響で、卒業記念競走を行っていないためチャンプ不在(リーグ勝率1位は江崎一雄)。
チャンプの中でSG覇者は、高山秀則(36期)、三角哲男(58期)、太田和美(69期)、勝野竜司(74期)、池田浩二(81期)、田村隆信(85期)、新田雄史(96期)、篠崎仁志(101期)の8人。意外に少ない印象か。
チャンプとなると、デビューする新人選手の中でひときわ注目を集める存在となり、即戦力を期待される。しかし、その看板に押し潰されそうになることもあるという。
歴代チャンプのある選手がこんな話をしてくれた。
「正直、チャンプにならなければよかったと思うこともありました。デビュー当時は、だいたいいつも『チャンプ』の看板が付きまとうし、記者さんからの話題もそれ。
例えば同期が活躍すると、『この期のチャンプは誰やったかね』と面と向かって言われることもありました。それが力になる人もいるんでしょうけど、僕の場合はそうじゃなかったです。もちろん同期の活躍は刺激になるけど、それが空回りになって調子を崩したり、自分で自分の首を絞めてしまうこともありました。苦しかったですよ」
いち早く名前が売れることは、決していいことばかりではないようだ。