スタートがカギを握る宮島

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前検日、ドリーム戦に出場する選手たちは、口をそろえて「スタートが届かない」とコメントしていた。前検のスタート特訓は3本行うのだが、ほとんどフライングがなく、「対岸のビジョンにスリット写真が表示されなかったし、失格盤も点かないのかと思った」という選手がいたほど。最後の方で田村隆信がフライングをして、「5」というランプがついたことで、機械は正常に作動していたことを確認したそう。

もともと宮島はスタートが難しいといわれる水面。瀬戸内ならではの潮の干満差が大きく、風向・風速がころころと変わる。1日の中でも風向きが変わることがあり、これに頭を抱える選手もいる。

それを受けて、初日はスタートのばらつきや、SGとは思えないほど遅いタイミングが散見された。勝利者インタビューでも、スタートに関するものが多かった。

興津藍「スタートは早いと思ったが、向い風に変わっていたので届いていなかった。課題はスタートだけ」

羽野直也「スタートは勘より遅かった」

篠崎元志「スタートは届いていなかった」

木下翔太「スタートは様子を見て、直前で放った」

今垣光太郎「風が少し弱まったのでスタートは慎重に行った。他の選手も遅れていたので逃げられた」

1着になってもなおスタートに関しては納得がいかない選手が多かったようだ。そこで各レースの平均スタートタイミングを集計してみた。

1R=0.125

2R=0.236

3R=0.298

4R=0.198

5R=0.135

6R=0.180

7R=0.130

8R=0.158

9R=0.173

10R=0.101

11R=0.106

12R=0.178

全体=0.168

2Rや3Rは驚くほど遅いタイミング。終盤はさすがに合わせてきた感はあるが、全体のばらつきは多かった。届かないというスリットを制した選手が、シリーズを優位に進めることになりそうだ。